新井 慎平
教員氏名 | 新井 慎平 |
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職名 | 助教 |
所属 | 検査技術科学専攻 |
経歴 | 信州大学医学部保健学科卒業。同大学院博士課程修了(医学博士)。 信州大学医学部附属病院臨床検査部で勤務し、2020年より現職。 |
病態機序の解明・検査法の開発を通して、臨床検査に還元できる研究を目指します
病院勤務では主に血液検査を担当し、試薬・機器検討、稀少症例や異常反応を示した症例の解析、企業との共同研究など日常業務がきっかけとなった臨床研究に取り組んできました。現在は血液凝固因子の「フィブリノゲン」について研究しています。近年、フィブリノゲンは血液凝固機能だけでなく組織修復・創傷治癒、血管新生・がん細胞転移、異常蛋白蓄積など、多彩な細胞外マトリックス機能も備えていることが分かってきました。基礎研究として創傷治癒不全や異常蛋白蓄積に関する病態機序の解明に取り組むとともに、臨床検査技師として日常検査に応用できるような新しい検査法の開発を目指しています。
異常フィブリノゲンが小胞体に蓄積してしまうフィブリノゲン蓄積病。顆粒状・繊維状の封入体が認められる(右の画像)。
研究から広がる未来
過去多くの研究者によってフィブリノゲンの血液凝固機能が研究され、臨床検査項目として、広く普及してきました。しかしながら、細胞外マトリックスに関する研究やその破綻によって発症する疾患についての研究は発展途上です。基礎研究を通して疾患の治療や予防に貢献し、臨床検査への応用を通して社会貢献できる可能性があります。
フィブリノゲンはトロンビンによって不溶性のフィブリンへと変化する(電子顕微鏡像)。
卒業後の未来像
本学で習得できる知識・技術は医療現場における臨床検査の実践につながり、困難な課題にも対応できる応用力はニーズに柔軟に対応できる能力となります。医療現場や研究機関などで活躍し、医療および公衆衛生の向上に寄与できる人材になってほしいと思います。
凝固波形解析を応用した新規フィブリノゲン測定法の開発