小宅 一彰

小宅一彰
教員氏名 小宅一彰
職名 准教授
所属

理学療法学専攻

経歴

山形県立保健医療大学卒業。信州大学大学院修了(博士・保健学)。理学療法士として回復期病院に勤務後、日本学術振興会特別研究員(DC2)、国際医療福祉大学教員を経て2019年より現職。

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脳卒中患者の活動的な生活を支援できる
リハビリテーション戦略の開発を目指して

脳卒中患者に対するリハビリテーションでは、日常生活活動の再獲得に向けた十分な身体活動が求められます。一方で、十分な活動量を確保できないと、治療効果が得られないだけでなく、運動不足による二次的な身体の衰えが進行してしまいます。私は理学療法士としての臨床経験から、脳卒中患者の身体活動を制限する問題として、「運動耐容能の低下」や「リハビリテーション意欲の低下」に着目しました。運動耐容能の低下ついては、運動や姿勢変化に対する循環機能ならびに自律神経機能の解析から、原因解明と治療方法の開発を目指した研究を進めています。また、リハビリテーション意欲については、教育工学を応用して効果的な動機づけ方略を開発する研究を行っています。

姿勢変化に伴う血行動態の変化

研究から広がる未来

脳卒中は介護が必要な状態となる原因の一つであり、脳卒中患者の介護予防は本邦において喫緊の課題となっています。
私たちの研究成果は、脳卒中患者に対する新しいリハビリテーション戦略の開発に向けた学術的基盤として、臨床応用により患者の利益となるだけでなく、介護問題の解決や医療費の削減など、関連分野や社会への幅広い波及効果が期待できます。

運動開始時の呼吸循環応答

卒業後の未来像
理学療法士の活躍の場は、医療や福祉にとどまらず、スポーツ、国際活動、行政、研究教育など様々な分野に拡大しています。「理学療法学」という学問を学んだ人間として、どのように社会貢献できるか。幅広い視野で、考えていきましょう。
脳卒中リハビリテーションでの動機づけ方略に関する
医療従事者の合意形成