小林 正義

小林 正義
教員氏名 小林 正義
職名 教授
所属 作業療法学専攻
経歴 国立療養所東名古屋病院附属リハビリテーション学院卒業(作業療法士)
信州大学大学院医学研究科生理系専攻修了(博士・医学)
2007年信州医学部保健学科作業療法学専攻教授

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精神障害リハビリテーションと高齢者のドライビングスキル評価

1.精神障害リハビリテーション
統合失調症やうつ病で入院した人達に、認知機能の改善に焦点を当てた個別作業療法を実施すると、精神症状の回復が促進され、再発リスクが軽減するという研究成果を大学院生と一緒に積み重ねています。
2.高齢者のドライビングスキル評価
ドライバーの危険認知スキルを手掌部発汗反応と皮膚電位反射、ハンドル、アクセル、ブレーキの操作反応で評価する自動車運転認知行動評価装置を開発しました(特許第5366248号)。この模擬運転テストを使って高齢者のドライビングスキルを評価し、地域生活を維持するための運転リハビリテーションに応用する方法を研究しています。
模擬運転テスト.JPG
実写映像を使った模擬運転テスト:危険を認知すると手掌部発汗と皮膚電位反射が増加する。危険を予測しているときには前頭前野の酸素化ヘモグロビン(Oxy-Hb)濃度が増加する。
研究から広がる未来
統合失調症やうつ病に対する早期作業療法の介入研究の成果は、精神障害リハビリテーションのモデル作りに役立っています。認知機能の改善を目指したアプローチによって更に対象者の社会適応を促進します。
開発した模擬運転テストが高齢ドライバーの危険認知・危険予測を評価する方法として実用化されることを願っています。そのためには評価方法の信頼性・妥当性を検証する必要があり、その一環として光トポグラフィーを使い前頭前野の血流動態を調べています。
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【危ないかな?】
危険予測場面.JPG
危険予測場面では前頭前野の酸素化ヘモグロビン(Oxy-Hb)濃度が増加し、手掌部発汗は減少する。
卒業後の未来像
精神障害リハビリテーションの支援技術は、精神科病院や地域精神保健の領域、認知症や高齢者の生活支援の実践にも大いに役立ちます。高齢者の運転技能評価の確立は喫緊の課題です。作業療法士は高齢者と障害者の運転リハビリテーションに貢献していきます。
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【危ない!】
危険場面.JPG
危険場面では前頭前野の酸素化ヘモグロビン(Oxy-Hb)濃度が減少し、手掌部発汗が増加する。