杉山 暢宏

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教員氏名 杉山 暢宏
職名 教授
所属 作業療法学専攻
経歴 山梨医科大学(現山梨大学)医学部医学科卒
同大学院博士課程修了(医学博士)
スウェーデンカロリンスカ研究所、テキサスメディカルセンター、信州大学医学部精神科を経て現職

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女性のこころと身体の健康を守る 精神神経内分泌学

女性は男性の2倍うつ病にかかりやすく、女性の一生のなかでは、思春期、産褥期(産後1〜2ヶ月)や更年期が、うつ病を特に発症しやすい時期です。女性であれば誰でも、月経前の1週間は、普段よりもイライラしたり、訳もなく気分が落ち込んだり、ひきこもったり、食欲が変化したりする経験があるのではないでしょうか。このような女性特有の精神的不調には女性ホルモンが関与すると想定されていますが、詳しい機序は実はあまり良く分かっていないのです。
私たちは、医学部精神医学教室、附属病院や創薬科学講座(信州大学とキッセイ薬品との共同研究講座)と協力してこの謎の解明を目指した研究をしています。
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女性ホルモンが女性の感情、行動、認知に影響していることは確実だが、そのメカニズムはよく分かっていない。
研究から広がる未来
月経前の精神的不調を改善し予防する画期的な新薬の開発が私たちの目標です。女性ホルモンのバランスに影響する薬物のなかには、乳がんや子宮がんなどのリスクを上昇させるものがありますが、私たちはこのリスクのメカニズムを分子レベルで詳しく検討し、副作用の少ない薬物を目指しています。
女性が生涯を通じて、心も身体も健康に過ごし社会で大活躍することが、私たちの願いです。
カロリンスカ研究所の親友たち
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カロリンスカ研究所の親友たち
卒業後の未来像
臨床現場は研究テーマの宝庫です。卒業生には臨床実践の中で良い疑問を持ち、その疑問を研究の形で追求し、その成果を臨床に還元してもらいたいです。
患者さんやご家族に信頼される優れた医療人は、同時に優れた研究者でもあるのです。
研究発表をする大学院生
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研究発表をする大学院生
(日本精神神経学会学術総会)