大塚 りさ

大塚 りさ


教員氏名 大塚 りさ
職名 助教
所属 作業療法学専攻
経歴 信州大学医学部保健学科卒業。同大学院で博士号(保健学)取得。 2023年より現職。

研究者総覧(SOAR)を見る

認知機能低下に備える生活の工夫
高齢者が自律的に穏やかに暮らせるように

認知機能低下は、加齢や疾病によって、誰にでも起こり得ます。認知機能低下が軽度であっても、お薬の飲み忘れや火の消し忘れ、約束の時間忘れ等の支障が生じます。このような認知機能低下による生活上の支障は、認知機能を補う生活の工夫(認知機能の補償方略)を適応することで、少なくできます。さらに、認知機能が正常か軽度低下のうちに、認知機能を補う生活の工夫を習得しておくことで、より長く自律的に生活できる可能性も示されています。私たちは、認知機能低下のある高齢者のご自宅に伺ってその方の生活に合わせて生活の工夫を提案する個別プログラムと、地域の公民館に伺って高齢者に生活の工夫を習得していただく集団プログラムについて研究しています。
認知機能低下のある高齢者のご自宅に伺って、認知機能の補償方略を提案する訪問プログラム.PNG
認知機能低下のある高齢者のご自宅に伺って、認知機能の補償方略を提案する訪問プログラム。ただ道具を導入するのでなくて、どのように使っていったらよいかを、ご本人・ご家族等と相談しながら考えます。
研究から広がる未来
認知症や認知障害に対して、様々な情報や経験からネガティブな印象を抱かれている方も多いかもしれません。ただ認知症や認知障害は誰にでも起こり得ることですので、自分や家族のこととして、あらかじめ備えておくことも大切だと思うのです。認知障害があっても、ご本人もご家族も、元気に暮らしていける未来に貢献していけたらいいなと思っています。
地域の公民館に伺って、高齢者に認知機能の補償方略を習得していただく集団プログラム.PNG
地域の公民館に伺って、高齢者に認知機能の補償方略を習得していただく集団プログラム。このプログラムでは、もの忘れの経験は普遍的なものであり、誰にでも起こり得ることとして、認知機能低下への過剰な不安感を低下させることも目的としています。
卒業後の未来像
作業療法士として医療機関や地域等で、様々な障害や疾患の方の作業を支援します。卒業後も、大学院や勉強会、資格取得等、自己研鑽に励む方が多いです。勉強会等で卒業生と遭遇することもしばしばで、頑張っている姿にとても刺激を受けます。