ハナサカ軍手ィプロジェクト 特別レポート

「まち」のにぎわいを創りたい。上田のことを、「軍手ぃ」のことを知ってほしい。まちも人も温める「軍手ぃ」の花、上田からさいた

ハナサカ軍手ィプロジェクト

 この冬、全国に「軍手ィ」の花が咲いた。
上田から温かな気持ちと一緒にかわいくてオシャレな「軍手ィ」を届けたのは、繊維学部の学生たち。
上田の商店街でオリジナルプリントTシャツの店「オンデマンドリメイク」を運営している学生11人が、たくさんの方々と協力して創り上げたプロジェクト だった。

・・・・・信大NOW61号(2010.1.27発刊)より

「軍手ィ」とは??

「ちび軍手ィ」発売イベント

発売イベントで。左奥から母袋市長、大重さん、平山あやさん。 手前左は「ちび軍手ィ」のデザインした上田市民の方

 2007年の冬、ちょっと元気のない商店街を眺めていた代表の大重幸人さん。上田のまちを元気にしたい、プリントショップの僕たちでできることはな いだろうか?と、仲間と一緒に軍手にかわいくてオシャレなプリントをしてみることを思いついたのが始まり。

 2007年にはクリスマスのキャンペーンとして上田のいくつかの商店のプレゼント配布用に、2008年には「@UEDA DAY」として、「商店街でかわいい軍手がもらえるよ、温かくしてまちへ繰り出そう」と100店舗の協力店に手作りのおしゃれな軍手を置かせてもらった。 そして2009年、かわいい軍手は、「軍手ィ」と名付けられた。
 より多くの人に伝えて買ってもらい、その売り上げで「ちび軍手ィ」を作って、上田市の小学1年生全員にプレゼントしよう!ということになった。

「ちび軍手ィ」は大人から子ども達へ思いをつなぐ贈り物

「Pa!Pa!Pa!」を歌う子供たち

子ども達は手を振りながら「Pa!Pa!Pa!」を歌ってくれた

 「僕たちは、上田の祭りなどの行事に参加するんですが、小・中学生の子ども達の姿が案外少ないんです。“まち”の伝統や良さを伝えるいい機会なのに もったいないなと思いました。“まち”のことを考えるということは、子どもたちにつなげていく事じゃないかと考えたんです」と大重さん。

 上田の大人からデザインの募集をして、子ども達に届けようという企画もあったとか。「上田の大人たちから『ちび軍手ィ』をもらった子ども達が『上 田って、おもしろいなあ』と、楽しい思い出として残るといいなという気持ちがありました」。

応援の輪がどんどん拡がった!

「ちび軍手ィ」をつけて、下校する子ども達

「ちび軍手ィ」をつけて、下校する子ども達を送る

2008年冬に大重さんは「@UEDA DAY」のデザイン軍手の企画について繊維学部内で発表をした。それをたまたま学内に来ていた(株)電通の酒匂 さんが聞いて、「そんないい話なら、もっ ともっと拡げなきゃ」と協力を申し出てきてくれた。しかし、資金もないし、実際にどんなことができるのか。

2009年のテーマ「より多くの人に知ってもらおう、子どもたちにプレゼントしよう」ということをどう形づくり、それを拡げていくのか。学生たちと とことん話し合い、学生たちのイメージに添ってキャンペーンの方法を考えた。「イメージソングを作ろう!」、酒匂さんが学生たちの活動について話をする と、ロックバンドGOING UNDER GROUND(ゴーイングアンダーグラウンド)が無償で曲を作ってくれた。それが「Pa! Pa! Pa!」。「ちっぽけなこの街で何かを変えたくて、とりあえず空に向け手を伸ばしたんだ Pa Pa Pa Pa Pa 真冬の花になろう Pa Pa Pa Pa Pa 僕らで探そう……」学生たちの思いが込められた、すがすがしくて、明るい、あったかい曲ができた。

 次に「軍手ィ」をつけたイメージを作ってくれる人はいないだろうか。すでに雑誌でデザイン軍手のことを知っていたという、タレントの平山あやさんに 声をかけると、「ぜひ」とプロジェクトに参加してくれることになった。
 それじゃ、ポスターを作ろう。1枚は平山あやさんのポスター、そしてもう1枚は、上田の人々と一緒に。学生たち商店のご主人、大学生協の売り場の人、農 家、学生、酒屋さんに母袋市長まで、ポスター参加協力のお願いに回った。

 「軍手ィ」の発売日は11月28日、子ども達へのプレゼントは12月24日のクリスマスに決まった。ブログにホームページで発信、11月13日にマ スコミにお知らせすると、雑誌や新聞でも、プロジェクトが紹介されるようになった。

手作業で刷った「軍手ィ」5000組、「ちび軍手ィ」2500組

手作業で刷った「軍手ィ」
手作業で刷った「軍手ィ」

 11月28日にOndemand Remake店舗で発売開始の記念イベントには、母袋市長、平山あやさんがかけつけ、上田の商店街は大勢の人々が訪れた。

 商店街に置かれた1000組の「軍手ィ」は即日完売。インターネットで受けた注文は予想をはるかに超えて、一時販売停止とせざるを得なくなった。

 12月17日にはすべての販売を終了し、結果、全国47都道府県すべてから注文があり、5000組の「軍手ィ」をつくって届け、12月24日には、 上田市西小学校にて「ちび軍手ィ」の贈呈式も無事済ませることができた。

 当日は、再度平山あやさんが登場!子どもたちは「Pa!Pa!Pa!」を歌ってくれた。「今日まで、いろいろと大変だったけど、子どもたちの「あり がとう」の声を聞いて、ぜ~んぶ吹っ飛んでいきました!」とメンバーの真島さん。
今回は予想をはるかに超えて広まり、全国から応援のメッセージも届いた。全国の皆さんにもお返しがしたいと平山あやさんとの一緒にデザインした「ちび軍 手ィ」1000組を全国へ向け無料配布することになった。

 「本当に大勢の方々の力をいただき、たくさんの「ありがとう」という言葉をいただきました。今後も誰かが喜んだり、楽しい思い出がつくれるようなこ とを、多くの方々と一緒になって作ることをしていきたいと思います」と大重さん。

 最後に再販に向け必死にプリントしていたメンバーが書いたブログの一部を引用する。遠方から来られたお客様に「軍手ィ応援してます!体に気をつけて くださいね♪」と、いうわけで栄養ドリンクを差し入れして頂いてしまいました!!もう、涙ちょちょぎれです(>m<)人ってどんなに遠くても繋がれるん だって思いました。
人って、温かい!

「軍手ィ」がパラリンピック日本選手団の手袋として採用されました。

パラリンピックの選手団が着用した軍手ィ
スタッフが着用しているものが【選手団用】テーブルにおいてあるカラフルなものが【応援団用】です。「パラリンピックに縁の深い長野からバンクーバーを少しでも盛り上げられたら嬉しい」と学生スタッフ。

軍手におしゃれなプリントをあしらった「軍手ィ」は、繊維学部学生が運営する、プリントショップ「オンデマンドリメイク」(上田市)が制作しています。こ の度、「軍手ィ」は、バンクーバーパラリンピックの入場行進にて、日本選手団の手袋として採用されました。 開会式の3月12日、手を振る選手の手は、「軍手ィ」に包まれていました。 スタッフの学生が、友人のアルペンスキーの三澤拓(ひらく)選手に「軍手ィ」の話をしたことが採用のきっかけとなり、「オンデマンドリメイク」では、選手 たちを応援し、より多くの人にパラリンピックへ興味を持ってもらおうと、選手団用100組、応援団用400組を贈呈しました。

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