TOP > 研究活動 > 研究会

研究会

信州大学経法学部において月1回のペースで開催される「研究会」は、経済学、経営学、法学、政治学など、社会科学諸分野の研究成果 について報告・議論する場を提供し、さまざまな研究トピックスに関して相互理解を深めるとともに、研究者間でのコミュニケーションの促進を図ることを目的としています。
構想段階の研究や調査進行段階の研究も発表可能であり、研究者間の意見交換を通 じて研究内容の発展を図るなど、建設的な議論が展開されています。また、報告者は信州大学の教員にとどまらず、他機関の研究者も積極的に招き入れ、より広範なトピックスを取り扱うことを目指しています。
開催スケジュールと内容については、本ホームページに随時掲載する予定です。

  • 日 時 2018年10月31日(水) 17:30~19:30
    場 所 研究会室
    報告者 三枝 有(信州大学経法学部教授)
    テーマ 淫行条例と特別刑法--長野県淫行条例を契機として
    要 旨 2016年に成立した長野県の「子どもを性被害から守るための条例」の必要性、相当性および妥当性が、他の都道府県における同種の条例との比較を介しつつ考察された。そのうえで、子どもを性被害から守るためには、いかなる法律あるいは条例の存在が望ましいといえるのかが検討された。
  • 日 時 2018年9月12日(水) 16:50~18:25
    場 所 研究会室
    報告者 寺前慎太郎(信州大学経法学部講師)
    テーマ 支配株主による締出しの場面における株主間の利害調整
    要 旨 支配株主による締出しの場面(締出しの対象会社が上場会社であるものに限定)において、支配株主と少数株主の利害衝突をどのように緩和・軽減すべきかという課題に関して、その望ましい規律のあり方や方向性が、アメリカ法(特にデラウェア州の判例法理)およびドイツ法における制度との比較研究から得られる示唆をもとに探求された。
  • 日程:2018年8月9日(木) 16:30--18:00
    題目:量子系の統計推測 ~統計学からのアプローチ

    講演者:田中 冬彦
    所属:大阪大学
    場所:経法学部 研究棟4階 研究会室
    概要:量子系の統計推測は, これまで, 量子情報という物理学の一分野の中で発展してきたため, 量子論をより深く理解しようという理論物理学者の動機づけが中心だった. 推定誤差の理論限界や下限の導出や, 従来の統計学で既に確立している理論結果の拡張といった研究成果が多く得られている. その一方で, 実験技術の進歩と, 近年話題の, 量子コンピュータの実現に向けた統計手法のニーズの高まりを受けて, 実験での応用を前提とした統計手法の研究も急速に進んでいる. 講演者は(物理学の視点ではなく)統計学の視点に立って基礎理論から実応用にかけて研究を進めてきた. 本講演では, 量子情報の基礎的事項を説明した後, 推測統計の考え方との差異について触れ, 統計学の視点に沿った研究成果の幾つかを紹介する. 具体的には, 射影測定の漸近的許容性, 量子ビット系の無情報事前分布, 自己整合量子トモグラフィにおける正則化推定量の一致性といった話題を予定している. なお, 本講演の一部は東京大学先端科学技術研究センターの杉山太香典氏, 広島大学大学院理学研究科の伊森晋平氏との共同研究に基づく.
  • 日 時 2018年7月24日(金) 16:10~17:35
    場 所 研究会室
    報告者 池田秀敏(信州大学経法学部教授)
    テーマ 電子データの引渡し義務を巡って迷走する裁判例
    要 旨 電子データの引渡し義務を巡って裁判例が迷走していることを明らかにするために、電子データの引渡しの請求、あるいは電子データの引渡し義務の不履行による損害賠償請求がなされた訴訟における原告主張の法的構成、それに応答する判決の内容が紹介された。そのうえで、実務上、引渡し請求が可能となる契約はあり得るのかが検討された。
  • 日 時 2018年6月27日(水) 18:20~19:55
    場 所 401演習室
    報告者 山口真由氏(ニューヨーク州弁護士)
    テーマ 嫡出推定の新しい意義
    要 旨 非配偶者間の人工授精(AID)が用いられた場合,さらに血縁関係がないことが外部からある程度明らかな場合に嫡出推定は適用されるのかに関する日米の議論状況の考察を介して,家族の多様化の要請の中で法的親子関係はどのように構築されるべきかが検討された。

pagetop