社会学領域
信州大学の社会学領域では、学部の理念を引き継ぎ、理論構築、調査技法、調査分析技法の3点について高度な能力を身につけることを目指します。
理論構築においては、オリジナリティが高く明晰な理論が構築できるよう、個別の指導を行います。
調査設計においては、細部まで配慮された調査を設計し実施に移す能力を身につけてもらいます。
調査分析においては、高度な統計分析(量的分析法および質的分析法)を柔軟に使いこなせる運用力が身につくように訓練します。
上記3点を個別に高めながら、それら全体を視野に入れて研究を推進できる総合力を養います。
個人で研究を進めるだけでなく、指導教員のプロジェクトに参加したり、学部の調査実習で指導的役割を果たすなど、学びの機会は数多くあります。
研究者を目指す人にとっては、社会学者としての基礎となる足腰を鍛えることとなり、一般企業等への就職を目指す人にとっては、実社会において活用可能な調査法・統計法や、社会に対する洞察力を身につける場となるでしょう。
領域紹介
どのような研究ができるか
理論構築
大学院における理論構築においては、先行研究や諸理論をふまえた上で、鳥瞰的に自らの立ち位置を明らかにしつつ理論構築することが求められます。そのためには、何よりも貪欲に(社会学だけでなく、関連領域や自然科学まで)本や論文を読むことが推奨されます。
調査設計
近年、調査法に関わる教科書はとても充実してきていますが、大学院においては、それらをふまえた上で、質的調査であれ量的調査であれ、自らの研究仮説に適合した方法にアレンジし運用していける技量を体得することが重要です。
調査分析
調査を行ったあとには、適切な分析を施さなければなりません。これは、質的分析であれ量的分析であれ同じことです。大学院においては、質的分析においてはより細部まで配慮があり(deliberate)、より系統だった(organized)分析ができるようになること、量的分析においては、より高度な手法を、数学的な仕組みを理解した上で使えるようになることを目指します。
総合力
修士論文の執筆は、「理論構築」、「調査設計」、「調査分析」の3要素をそれぞれ単独で用いるだけでは不十分です。1つのまとまった研究を行うためには、これらの要素間の連携を考えながら、全体を総合的に検討していく必要があります。これにはまず自ら試行錯誤することが必要ですが、指導教員は、このような総合力がつくように随時個別指導を行っていきます。