林文隆准教授・手嶋勝弥教授らの論文がCrystEngComm誌のHot Articlesに選出されました
工学部物質化学科林文隆准教授・ARG機構手嶋勝弥教授らによる研究論文が、英国王立化学会(Royal Society of Chemistry)発行の国際学術誌 CrystEngComm に掲載され、同誌の Hot Articles に選出されました。
Hot Articles は、編集部により「注目度が高く、学術的意義の大きい研究成果」として選ばれた論文に与えられるものであり、今回の選出は本学の研究力を国内外に発信する上でも大変意義深いものです。7月1日から6週間の間、無料でダウンロードすることが可能です。
■ 論文タイトル:
Data-driven exploration of layered double hydroxide crystals exhibiting high fluoride ion adsorption properties and chemical stability
(論文はこちら)
■ 掲載誌:
CrystEngComm(Royal Society of Chemistry)
■ Hot Articles特集ページ
フッ化物イオンに対する高い吸着能と化学的安定性の両方を兼ね備えたLDHの作製は、経験的に困難とされています。この課題を克服するため、本研究ではプロセス・インフォマティクスを用いて、フッ化物イオンの高い吸着能と化学的安定性を備える有望な三元系LDHを探索しました。1種類の2価金属イオン(M²⁺)と2種類の3価金属イオン(M³⁺)を組み合わせたLDH系を検討することで、これまで研究例のなかったNi–Fe–GaやNi–Al–Gaなどの三元系LDHを提案できました。推定結晶軌道ハミルトニアン母関数(COHP)解析の結果、Ni–Al–GaおよびNi–Cr–Y LDHにおけるM²⁺–O結合は、Mg系LDHと比較してより強い共有結合性をもつことが示されました。
本学では、今後も世界水準の研究を推進するとともに、広く社会へ貢献する知の創出をめざしてまいります。