2024年9月19日(木)
堂免一成 特別特任教授が「クラリベイト引用栄誉賞」を受賞
このたび、堂免一成特別特任教授が、「クラリベイト引用栄誉賞(Clarivate Citation Laureates)」を受賞しました。この賞は、世界の学術研究において極めて影響力のある研究者に贈られる栄誉であり、受賞者は将来のノーベル賞の候補としても注目されています。
堂免特別特任教授は、クリーン水素の生成に関する研究を長年にわたり推進してきました。太陽光を利用した水分解による水素製造技術に焦点を当て、粉末光触媒と反応システムを用いて、水を酸化還元反応により分解し水素を生成します。粉末光触媒は、シンプルな構造で大規模なプロセス展開が可能なため、実用化に向けた大きな可能性を秘めています。
特に、太陽エネルギーの効果的な利用には、可視光に応答する光触媒の開発が重要で、酸窒化物や酸硫化物など、長波長の可視光を吸収する材料を用いた粉末光触媒を研究し、それらの高活性化や大規模展開に向けた反応システムの開発を進めています。その一環 として、信州大学が採択された文部科学省 地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS) において、大規模な実証試験を長野県飯田市にて開始します。5,000平米の土地に水分解パネルを設置し、水素と酸素の生成を研究するもので、現在の約50倍の規模であり日本最大級の実証研究となります。