メインコンテンツへ移動

メニュー
閉じる
閉じる

トピックス

  1. 【南信州でのグリーン水素と水循環研究の展開へ】「実証タウン」構築に向け、地域住民と考えるシンポジウムを開催
研究
社会連携
2024年6月7日(金)

【南信州でのグリーン水素と水循環研究の展開へ】「実証タウン」構築に向け、地域住民と考えるシンポジウムを開催

_D755996.jpg

満席になった会場

 信州大学は2024年6月1日、水循環・水素関連研究に関するシンポジウムを、エス・バード(飯田市)で開催しました。このシンポジウムは、水を中心とする地域環境再生に関わる諸分野「アクア・リジェネレーション(ARG)分野」の研究に関する“実証タウン”の構築に向けて、南信州地域の住民や企業等を対象に信州大学の取り組みを知っていただくこと、どの様な未来社会を実現できるかを共に考えることを目的に実施しました。会場に350人、オンラインでも190名が集まり、水循環・水素関連の研究や実証タウン構築に対する高い関心と期待が感じられました。
 冒頭の挨拶で、中村宗一郎 学長は、「信州大学は地域中核大学として、地域と共に発展する広域連携のビジョンを持って取り組んでいる。ここ飯田市から発信できることが嬉しい」と実証タウンの始動に向けて、大きな期待と喜びを語りました。また、佐藤健 南信州広域連合長/飯田市長から、「水の研究がこの地でどの様な展開をしていくのか楽しみだ。地域や産業の活性化につながることを期待する」とご挨拶を頂戴しました。

 シンポジウムでは、信州大学が進めているARG分野の取り組みと研究内容について、以下のテーマで、4名の研究者による講演と企業の方々とのパネルディスカッションが行われました。

・手嶋 勝弥 アクア・リジェネレーション機構長 「アースポジティブを目指す信州大学アクア・リジェネレーション機構の取り組み」
・遠藤 守信 アクア・リジェネレーション機構/特別栄誉教授 「極超低圧高透水逆浸透膜~地域、世界における水ソリューションと新産業創出への展開~」
・堂免 一成 アクア・リジェネレーション機構/特別特任教授 「太陽光と水から創るグリーンな水素エネルギー製造の実証研究」
・瀬戸山 亨 三菱ケミカル株式会社/エグゼクティブフェロー 「化学品や燃料のカーボンニュートラル化に向けたグリーン水素の役割、使い方」

 講演の中で、手嶋 勝弥 信州大学アクア・リジェネレーション機構長は、「当機構は、水および水素のあらゆる問題を解決することができます。信州大学が世界トップレベルの研究力を持つ“ARG分野の卓越性”、エコシステムを地域から世界に発信するという“イノベーション”、そして実証タウンによる“地域貢献”の3本柱で取り組んでまいります」と力強く宣言しました。具体的には、太陽光を特別な光触媒に通すことで、水由来のグリーン水素を製造する「光触媒水分解パネル」を、飯田市に約5000平米の面積で設置するなどの計画が進行しています。

DSG_2759.jpg

佐藤 健 南信州広域連合長/飯田市長

DSG_2761.jpg

中村宗一郎 信州大学長

DSG_2789.jpg

手嶋 勝弥 アクア・リジェネレーション機構長

DSG_2803.jpg

遠藤 守信 アクア・リジェネレーション機構/特別栄誉教授

DSG_2843.jpg

堂免 一成 アクア・リジェネレーション機構/特別特任教授

DSG_2864.jpg

瀬戸山 亨 三菱ケミカル株式会社/エグゼクティブフェロー

【パネルディスカッション】信州大学の技術で目指す「みらいの街づくり」について

 パネルディスカッションでは、「水の循環技術」を活用した災害時の水不足対応、「水の浄化技術」による発酵食品醸造時の浄水使用、自動車用燃料を想定した「水由来の水素製造技術」、そして地域全体で取り組むことによる「地域活性」など、これからの展開について議論が交わされました。
 今後、信州大学では、南信州地域を拠点とした“実証タウン”の早期実現に向けて、様々な企業や大学、研究機関の方と連携し取り組んでまいります。

パネリスト:旭松食品株式会社 木下博隆 社長、多摩川精機株式会社 松尾忠則 社長、ネスク イイダ代表・株式会社矢崎製作所 矢崎孝弘 社長、長野県産業労働部 滝沢裕之次長、講演登壇者4名
コーディネーター:佐藤 健 南信州広域連合長/飯田市長

_D756038.jpg

パネルディスカッションの様子

DSG_2898.jpg

長野県産業労働部 滝沢裕之次長

DSG_2933.jpg

多摩川精機株式会社 松尾忠則 社長

DSG_2944.jpg

旭松食品株式会社 木下博隆 社長

DSG_2946.jpg

ネスク イイダ代表・株式会社矢崎製作所 矢崎孝弘 社長