2021年5月19日(水)
工学部技術部の臼田さんが公益財団法人日本農芸化学会2021年度仙台年次大会(オンラインで開催)においてトピックス賞を受賞
工学部技術部の臼田さんがオンラインで開催された公益財団法人日本農芸化学会2021年度仙台年次大会(3/18-21)においてトピックス賞を受賞しました。
この賞は 社会的インパクト、農芸化学らしさ、科学的レベルなどの観点から、年次大会の一般講演登録演題(例年約2,500題)より約30題を大会実行委員会と広報委員会が選定し、授与されるものです。
本発表は、生体プロセスにおいて、重要なパラメータである細胞内pHに注目し、細胞内でのpH変化を生きた状態のままリアルタイムに測定できる系の確立を目的としたものです。目的達成のため、遺伝子導入により大腸菌内で蛍光タンパク質を発現させ、蛍光パターンの時間的変化を観測しました。その結果、細胞内pHの変動は、培養開始後72時間以降の長期定常期で外部pHの値に同調したことから、生育阻害の起こらない幅広いタイムスケールでの細胞内pH値の時間的変化を測定することができました。加えて、pH感受性蛍光タンパク質を細胞内pH測定のツールとして利用することで、対数増殖期後期以降(培養から9時間以降)であれば細胞内pHを任意のタイミングで測定可能であることを明らかにしました。
受賞演題は以下の通りです。
細菌細胞内pHモニタリングシステムを利用した大腸菌長期定常期のリアルタイム細胞内pH測定
○臼田 隆亮1、須藤 雅己2、蓮池 祐紀3、深田 悠太2、片岡 正和2 (1信州大工、2信州大院 総合理工 生命医工、3信州大工 物質化学)