信大人との出会い×先端化学の共同研究で世界を駆ける地域企業を目指す! サン工業株式会社 代表取締役社長 川上 健夫氏地域コミュニケーション

Cheer On! 我ら信大のステークホルダー!Episode03

PROFILE

サン工業株式会社 代表取締役社長 川上 健夫氏

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1950年長野県生まれ。サン工業(株)代表取締役社長、伊那商工会議所会頭を歴任。経済産業局長表彰、長野県知事表彰を受賞するなど、産業振興と地域経済の発展に尽力。2021年旭日小綬章受章。2024年第42回優秀経営者賞(日刊工業新聞社主催)を受賞。

どのような要望にも「最適解」を提示できる表面処理会社を目指して

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ユニフォームとして社員が被る帽子にも「Happy Chemistry 化学で人を幸せにする」のキャッチフレーズが。なんと商標登録もされている。

当社サン工業株式会社は、2007年に信州大学と共同で「カーボンナノチューブ(以下CNT)複合銀めっき」の新技術を開発しました。それを一つの飛躍点にして、地域に拠点を置く表面処理・めっきの企業としては極めて独特な個性を持つ会社に発展することができました。端的に言えばお客様のどのようなご要望に対しても「最適解」を提示し実行できる。それだけの多様な先端技術を有している。これが当社の最大の個性です。

現状で80種類以上の表面処理・めっきの加工を提供できます。もちろん技術的な難易度は様々ありますが、CNT複合銀めっきに代表される「超導電性」、近年用途が増えている「潤滑性」や「耐摩耗性」、「耐薬品性」など、高度な先端化学技術を必要とする様々な機能性が表面処理に求められています。おかげさまでそれらの実績を評価していただき、中小企業研究センター主催の「グッドカンパニー大賞」や、経済産業省の「地域未来牽引企業」認定、文部科学大臣表彰「科学技術賞」などをいただくことができました。こうした先端技術開発を進める社内体制構築のきっかけになったのが、CNT複合銀めっきに関する信大との共同研究だったのです。

人を幸せにする「化学」、その「化学」で人を幸せにする会社

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当社は、まもなく創業80年。前半は全国のめっき会社と同様に、地場のモノづくり企業をめっきや表面処理の側面から支える中小受託企業でした。「3K(危険・汚い・きつい)」職場の代表格。差別化出来るめっき会社を目指し現在の社屋がある伊那インター工業団地に工場を移転(1986年)してからも、技術革新に不可欠な化学的知見を持つ若者がなかなか集まらない、求人応募すらないというのが実情でした。

そこで当社としては初めて全国版の求人誌に広告を掲載。そのコピーに「高校生程度の化学的知識のある人求む」と、祈るような気持ちで書いたところ、遠い故郷の地でこれを目にとめて、初めて入社してくれた化学系4年制大学卒業者が、信州大学理学部化学科卒の榎堀秀和氏(現専務取締役)だったのです。

「一応高校生レベルの知識はあったから」と本人は笑いますが、信大卒業後入社した別の会社で自分が学生時代に学んだ化学の知識を活かせないことに不満を感じていたことが転職の契機だったと言います。その後、彼が中心になり理学部や工学部などの研究者とのつながりを作り、共同研究を進め、次々と信大卒の新入社員を受け入れることができたのです。その結果として現在の当社があります。このような歩みの中に、当社と信大のあるべき関係が象徴的に示されているように思います。当社は表面処理・めっきという事業を通じて「化学で人を幸せにする会社」を目指しています。信大は「人を幸せにする化学」を研究・教育しています。この両者が連携するという民間企業と大学とのパートナーシップの根幹を守り発展させることが信州の発展にとって大きな役割を果たすであろうと確信しています。

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