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教職員の方

  1. 令和3年 年頭のご挨拶
教職員の方
2021年1月4日(月)

令和3年 年頭のご挨拶

令和3年 年頭のご挨拶

学長 濱田州博

 謹んで新年のお慶びを申し上げます。
 令和3年(2021年)が、教職員、学生の皆様をはじめ関係する皆様にとって良い年になりますようまずはご祈念申し上げます。日頃より、皆様には、大学運営に関してご協力いただき、誠にありがとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。
 さて、昨年2020年は新型コロナウイルス感染症に悩まされ続けた1年でした。その脅威が過ぎ去ったわけではありませんが、この1年で学んだ多くのことを新しい年に活かしていければと考えております。特に、大学における様々な面で、デジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation、DX)を一層推進していくことの重要性を感じております。オンライン授業システム、学習管理システム(Learning Management System、LMS)、学修ポートフォリオ等の教育に関するデジタルシステム、人工知能(Artificial Intelligence、AI)、バーチャル・リアリティ(Virtual Reality、VR)などのデジタル技術、ロボットによる業務自動化(Robotic Process Automation、RPA)など種々の方法を活用して、2030年に向けた信州大学のグランドデザインVISION2030に掲げた6つの項目(教育、研究、社会連携、グローバル、大学運営、医療)を変革していければと思っております。
 その一方で、人と人とが対面で接触する場も重要だと思います。信州大学が信州の地に根を張ってきた意味、そこに全国各地から学生が集まる意味、全学部の学生が1年間とはいえ松本で学修する意味、学が産・官・金・言・民など様々な方々と連携する拠点としての意味など、場としての意味もまた重要です。サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会がSociety 5.0(超スマート社会)と言われています。大学もまたサイバー空間とフィジカル空間を高度に融合させた教育、研究、社会連携等を行い、超スマート大学になれればと思います。
 ところで、コロナ禍は、学生の経済状況に大きな影響を及ぼしています。今回のコロナ禍による家計の急変に対しては授業料免除での対応等の他、アルバイト収入の大幅な減少により修学の継続が困難な学生に対して「学びの継続」のための『学生支援緊急給付金』(10または20万円)が行われ、信州大学では、2千名余りの学生が支援を受けました。さらに、信州大学独自の支援策として知の森基金内の「経済支援型奨学基金」を活用した「新型コロナウイルス緊急学生経済支援」を行いました。12月の第一弾では、4百名余りの学生に3万円ずつ支援しました。1月に第二弾の支援を予定しております。知の森基金「経済支援型奨学基金」には、半年間で2千万円以上のご寄付をいただいており、感謝の念に堪えません。引き続き学生への支援を行いたいと考えており、『知の森基金へのご寄付』を様々なステークホルダーの皆様に種々の方法を活用して呼びかけていきたいと思っております(https://www.shinshu-u.ac.jp/research/donation/covide19.html)。
 結びに、毎年干支について書かせていただいておりますが、2021年の干支は辛丑(かのと・うし)です。Webページで「辛」の意味を調べると、「思い悩みながら、ゆっくりと衰退していくことや、痛みを伴う幕引きを意味する」と記されております。「丑」は、「発芽直前の曲がった芽が種子の硬い殻を破ろうとしている状態で、種の中に今にもはち切れそうなくらい生命エネルギーが充満している状況」だそうです。ということで、「辛丑」の年は、辛いことが多いだけ、大きな希望が芽生える年になるようです。コロナ禍の困難な状況下、新たな希望の光が差し込むことを期待したいと思います。
 教職員、学生の皆様をはじめ関係する皆様に大きな希望が芽生え、益々ご発展なさることを期待しております。末筆ながら、皆様方のご活躍ならびにご健勝をお祈り申し上げて、年頭のご挨拶とさせていただきます。