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平成26年度 放送公開講座

ごあいさつ

信州大学は県内に5つのキャンパスを有し、地域に根ざした大学として、様々な地域連携に取り組んでおります。県内の自治体企業と連携協定を結び、公開講座、出前講座、セミナー等の取り組みを行うなか、平成25年10月には、大学と地域の方々との連携の窓口となる地域戦略センターを新たに設置し、平成26年度はその活動も本格化してまいりました。また、こうした地域連携の取り組みに対して、日本経済新聞社産業地域研究所が実施している「全国の大学の地域貢献度調査」で、平成24年から26年にかけて3年連続で1位という評価をいただいております。
本学創立50周年を機にスタートした放送公開講座も平成26年度で16年目を迎え、今年度は「信州『知の森』が拓く~地域貢献と人材育成」をテーマに、信州の文化資産、芸術、信州の地域課題に取り組む実践者にスポットを当てます。大学の"知"と地域の"地"が融合すると、どのように展開していくのか。その取り組みをご覧ください。
この放送公開講座が、信州大学の教育研究活動による地域への様々な貢献をご理解頂くための一助となれば幸いです。また、本講座に対するご意見、ご感想がありましたら下記までお寄せください。より良い企画のため、今後の参考にさせていただきます。引き続き、本学の地域連携活動にご理解とご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

信州大学理事(産学官・社会連携担当)
三浦 義正

平成26年度放送公開講座
「信州「知の森」が拓く地域貢献と人材育成」

信州大学動画チャンネル(You Tube)でも番組を公開しております。

パンフレットはこちら

平成26年度放送公開講座詳細

第1回 平成27年1月25日(日)15:00~15:30

地域の文化遺産の活用と美術教育

  • 教育学部
    小野 文子 准教授

  • 人文学部
    金井 直 准教授

信州大学では、昨年度より、大学全体と美術館との新たな連携を進めています。長野県信濃美術館による信州大学所蔵作品の調査や今年度のコラボ展など、地域の美術館と大学との知的財産を共有し、美術館と大学がお互いの専門性を活かす試みです。この講座では、教育学部による信濃美術館を活用した教職科目の実践を紹介します。美術館を舞台にした積極的な鑑賞学習を行い、地域の文化資産についての意識を高めると共に、将来を担う人材の育成に取り組んでいます。また、教育現場での鑑賞教育を担う人材育成に留まらず、人文学部芸術コミュニケーション分野の活動を例に、美術・芸術と地域をつなぎ、双方の魅力を高め合う可能性を探ります。

第2回 平成27年2月1日(日)15:00~15:30

地域の魅力を世界とつなぐ信州発アートプログラム

  • 人文学部
    北村 明子 准教授

信州の文化芸術施設は優れた文化的素地を醸成していますが、同時に、それぞれがどのように独自性を発揮していくのかが問われています。地域の文化・芸術を、これまでとは別の視点から掘り起し、歴史・文化・地域の特異性などの観点から立体的に構築するために、施設スタッフの人材育成は欠かせません。更に、多くの市民を巻き込んだアート活動へと発展・継続させるために、地域と施設の懸け橋となる大学の活動が期待されています。この講座では、茅野市民館での国際共同制作や市民による芸術イベントを中心に、信州大学が取り組むアートマネジメントのプログラムを紹介。大学が提供する国際的な視点などから、地域文化の再発見につなげようというイベント制作の取り組みを通して、人材育成を軸とした文化芸術推進の可能性を見つめます。

第3回 平成27年2月8日(日)15:00~15:30

期待の穀物 ソルガムがひらく中山間地の将来

  • 地域戦略センター
    副センター長
    天野 良彦 教授

長野県では過疎化による耕作放棄地が増加しています。活力のある産業がないことなどから、若い世代が地域を離れ、高齢化が進み、地域の支え合いも難しくなっているのが現状です。このような中山間地の問題を解決する一つの手段として注目されるのが「ソルガム」です。ソルガムはイネ科の一年生作物で世界五大穀物の一つです。あまり手をかけることなく栽培でき、実は雑穀米などの食糧に、葉や茎はキノコの培地として活用でき、さらに廃培地からバイオマスエネルギーを得ることができます。この講座では、長野市との協働で耕作放棄地にソルガムを栽培し、食糧、キノコ栽培、バイオマス利用としてのメタン発酵ガス発電へつなぐ取り組みを紹介します。中山間地問題の解決の糸口として、ソルガムの地域再活性化の可能性を探ります。

第4回 平成27年2月15日(日)15:30~16:00

野生動物との共存 今できること

  • 農学部
    竹田 謙一 准教授

山間地域の多い長野県では、シカやイノシシ、サルなど「獣害対策」が地域特有の大きな課題となっています。県や市町村でも計画を策定しているものの、根本的な解決策にまで至っていないのが現状です。この講座では、山間部の被害状況、対策のための圃場管理、個体数管理や環境を考えた効率的な捕獲方法への取り組み、また捕獲後の活用方法などを紹介します。例えば、ニホンジカが社会性の動物であることに着目し、捕獲した個体の外部計測の結果から、等身大の模型を作製し、それを使ってニホンジカを誘引するという研究です。また、山里の農林業に被害をもたらす動物に対し、地域が一体となり、どのような対策をとってきたか、先進事例として辰野町川島地区の取り組みを紹介し、獣害対策とともに人々が野生動物とどのように共存していくか、その将来像を探ります。

第5回 平成27年2月21日(土)15:00~15:30

絶滅危惧種のチョウを守れ!生物多様性の保全へ

  • 山岳科学研究所
    江田 慧子 助教

長野県は、南北に長く標高差もある地形的な特徴をもつため、様々な生物が棲息しています。生物の多様性を保全することは、長野県が保有する地域の資産を守ることにつながります。そのひとつ、絶滅危惧種のオオルリシジミは、長野県と熊本県に棲息が確認されるのみで、たいへん貴重なチョウです。個体数の減少は、私たちの生活様式の変化が原因であると考えられています。絶滅危惧種のミヤマシジミについても同様です。人間と無関係な自然界で起きていることではなく、人間と自然との関わり方が問われている、ということを表しています。この講座では、絶滅危惧種に指定されているオオルリシジミを中心に保護活動の実践を紹介します。安曇野市や東御市などで、地域住民と大学が連携して取り組む保護活動を通して、生物多様性の保全の大切さを見つめます。

第6回 平成27年2月28日(土)15:00~15:30

地域の価値を創造する人材育成

  • 地域戦略センター
    林 靖人 准教授

信州の未来を考え、地域の課題解決と人材育成を進める「信州大学の地(知)の拠点整備事業『信州アカデミア』」で取り組む「地域戦略プロフェッショナル・ゼミ」を紹介します。 本ゼミは、「中山間地の存続と地域資源の活用可能性」、「文化芸術等を活かして地域をつくる市民プロデューサーの育成」、「自然・動物と人間との共生」、の3つを優先課題として課題解決人材を育成するものです。大学の研究知と地域の経験知を融合した実践カリキュラムを学修し、実践知を蓄積した後、今度はプロゼミや大学の地域講師となっていただき、信州に知の循環を創造することを目標としています。本取り組みはまだ始まったばかりですが、実現に向けて奮闘する若手研究員の活動も紹介しながら、これからの「大学と地域の繋がり」についても提案します。

過去の放送公開講座

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研究推進部産学官地域連携課
FAX:0263-37-3049