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研究ハイライト

  1. もち麦パワーで健康長寿に!:医学部保健学科 受託研究
注目の研究
2018年3月26日(月)

もち麦パワーで健康長寿に!:医学部保健学科 受託研究

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ホワイトファイバーⓇの成育(麦秋の頃)

 大麦は、ビール、焼酎、麦茶、麦味噌など、幅広い食品の材料として用いられています。また、昭和の後半頃までは、お米に混ぜて麦ご飯として食べられてきました。しかし、当時の麦ご飯は、色が茶色くなる、臭うなど、余り評判は良く有りませんでした。
 今回長野県では、もち麦「ホワイトファイバーⓇ」を開発しました。大麦には、お米と同じように「うるち性(押し麦など)」と「もち性」があります。この「もち麦」は、精麦されるため、色が白く、やや小粒になっています。しかしながら、そのもち麦の中心部に「大麦β-グルカン」という水溶性食物繊維が豊富に含まれています。この水溶性食物繊維は、腸内細菌叢(腸内フローラ)を整える役割が有り、また便通の改善も期待されています。
 医学部保健学科では、長野県次世代ヘルスケア産業協議会の受託研究として、この長野県産もち麦「ホワイトファイバーⓇ」の摂取試験を住民の方の協力を得て実施し、現在、その結果の解析を精力的に進めています。今回のプロジェクトでは、保健学科の看護学、検査技術科学、理学療法学、作業療法学、臨床医の各教員による分野横断的なチームで活動を行っています。また、地域連携推進センターや他大学との連携チームでも有り、様々な方々との協働研究となっています。
 もち麦ご飯は、お米を炊飯する際に洗わずに水とともに追加するだけです。手軽に水溶性食物繊維を摂取できるだけでなく、血糖値を上げ易い白米の量を減らすことができます。また、腸内フローラの改善は、肌荒れ、冷え、便秘、アレルギー、免疫力、生活習慣病の改善に関係していると言われています。今後、私たち“もち麦プロジェクト”研究チームは、さらに多く研究者の協力を得て「もち麦ホワイトファイバーⓇのパワー」を臨床的に実証し、皆さんの健康に貢献したいと思います。

(スライド写真は長野県農政部提供です)

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左「外国産大麦」       右「ホワイトファイバーⓇ」

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(シュンライ:長野県産うるち性大麦の品種)