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研究ハイライト

  1. 信州大学医学部開発の「発汗計」保険適用へ
注目の研究
2018年3月23日(金)

信州大学医学部開発の「発汗計」保険適用へ

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発汗計の機能説明を行う大橋俊夫特任教授

 信州大学医学部の大橋俊夫特任教授(メディカル・ヘルスイノベーション講座)らの研究グループが開発した発汗計が、平成30年4月から公的医療保険の適用となることが決定し、平成29年12月27日に記者会見を行いました。

 この発汗計は、皮膚を覆うカプセルに空気を供給して汗を換気し、その空気の湿度の上昇度から発汗量を計測するもので、発汗出現の時間的様相を高精度に定量化できます。今回、多量発汗の測定を可能とするため、発汗量に応じて空気流量を制御した“流量補償方式”が新たに開発されました。大橋教授らは1981年から開発を続け、1991年に医療器具として認可されたもので、患者の負担を大きく軽減し、パーキンソン病や膠原病など自律神経機能障害の診断、治療等に広く役立てられています。

 すでに全国の大学病院、化粧品メーカーなどで300台以上が利用されていますが、今回、その有用性が評価され保険適用が認められました。保険適用によって開業医を含む幅広い活用が見込まれ、海外輸出の可能性も広がりました。
 大橋特任教授は「医学部の知的財産を実用化し社会に還元することが患者さんのためにもなり、医学部の発展にもつながる」と、更なる社会実装に向けて意欲を示しました。