モニタリング臨床研究

モニタリングとは、研究の品質と信頼性を確保し被験者の安全の保持や人権を保護する目的で研究が適切に行われているかを確認するための品質管理活動です。

POINT

品質管理活動:研究の質を担保するため、問題点を抽出し、改善することが重要です。間違いの指摘が目的ではなく、先生方と共に、どうすればより質の良い研究が達成できるかを考えていきます。

研究開始前

研究計画書レビュー

研究者が作成した研究計画書をレビューし、コメントや修正を行いながら、それぞれの研究でリスクとなる項目について検討します。

〈リスク検討の例〉

【一般的な確認事項】

  • 倫理委員会の手続き
  • 同意取得
  • 被験者の適格性
  • 実施手順の遵守
  • データの整合性
  • 有害事象への対応
  • 各項目について具体的なリスクは何か?
  • その研究に特有のリスクはあるか?
  • リスクが発生した場合の研究への影響は?
  • どれぐらいの頻度で発生するか?
  • リスクの発生はどのように検出できるか?

モニタリング手順書等作成支援

研究計画書レビューを行った上で、研究計画に応じたモニタリング手順を検討します。検討した手順はモニタリング手順書やモニタリング計画書として文書化し、提案します。

検討内容
一例
  • リスクとして挙げられた項目のうち、どの項目を確認するか
  • 訪問してカルテを閲覧するか、メールや電話等で確認するか
  • 対象を全症例にするか、一部の症例のみとするか
  • どのタイミングでモニタリングを実施するか

疾病等報告手順書等作成支援

必要に応じて、有害事象や疾病等の報告手順書を提案します。

研究実施中

研究実施期間中はモニタリング手順書や計画書で定めた手順に従い、モニタリングを実施します。

〈一般的なモニタリングの流れ〉

一般的なモニタリングの流れ

モニタリング管理

研究の手続き状況や症例の登録状況を把握し、モニタリング実施のスケジュール管理を行います。またミーティングに出席して情報の把握や共有を行い、必要に応じて問題への対応策等の提案を行います。

オンサイトモニタリング実施

各参加施設を訪問し、カルテや実際の資料を閲覧してモニタリングします。

オンサイトモニタリング

オフサイトモニタリング実施

参加施設を訪問せずにメールやweb会議等を用いて遠隔地よりモニタリングします。

オフサイトモニタリング