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副学長(情報DX)

廣瀬 純夫

役職
副学長(情報DX)
就任年月日
令和6年10月1日

令和6年10月1日付で副学長(情報DX担当)を拝命しました。これまでのDX推進の取組みを引き継ぎ,皆様のご協力を頂きながら,さらなる発展を目指して参ります。

DXの推進は,情報通信技術の発達による業務効率化にとどまるものではありません。新しいデジタル技術を活用し,仕事のやり方を見直すことを通じて,新たな価値を創り出すことに目的があるはずです。そして,新たな価値の創出には,それに挑む人材の育成が必要です。
労働経済学の分野では,職場へのコンピューター導入が,賃金の引上げに繋がったことを示す研究が多くあります。しかし,個人レベルのデータで詳細に分析をしたKawaguchi (2006)は「コンピューターが賃金を上昇させているように見えるのは,コンピューターを使用する人がコンピューターという新しい技術に対応できる能力を身につけている人であり,そのような人の賃金が高まっていることが裏側にある」と指摘しています。
DX推進でも,プログラミングをできる人を増やすなど,ツールとして技術を導入するだけでなく,それを使いこなして,仕事のプロセスをどのように変えていくか,発想豊かに創造する力を涵養することが重要です。
そのために,既に実施している各種のDX人材育成研修の取組みを発展させ,学びの機会を拡大して参ります。
その上で,信州大学での取組みを共有する信州DX推進コンソーシアムの活動を広げ,産学官連携による地域のDX発展に貢献できるよう努めて参ります。
AI等の自動化技術が雇用を奪うと懸念され,米国では,ロボット導入が雇用を減らすという研究結果が出ていますが,Kawaguchi et al.(2024)は「ロボット先進国である日本においては、むしろ雇用を増やすことが明らかになった。ロボット導入による生産性向上が,生産拡大をもたらしたことが雇用増加につながった」ことを明らかにしています。
地域社会を活性化する信州大学発のDXへの取組みを進めて参りますので,皆様からのご支援を,よろしくお願い申し上げます。

令和6年10月 廣瀬 純夫

・Kawaguchi, Daiji (2006) "Are computers at home a form of consumption or an investment? A longitudinal analysis for Japan," Japanese Economic Review, Vol. 57, No. 1, pp. 69 -86.

・Daisuke Adachi, Daiji Kawaguchi, and Yukiko U. Saito(2024) "Robots and Employment: Evidence from Japan, 1978-2017," Journal of Labor Economics, Volume 42, No. 2, pp. 591-634.

経歴

  • 昭和63年 3月

    早稲田大学政治経済学部 卒業

  • 平成10年 3月

    東京大学大学院経済学研究科修士課程現代経済専攻 修了 修士(経済学)

  • 平成12年 3月

    東京大学大学院経済学研究科現代経済専攻博士後期課程 修了 博士(経済学)

  • 平成13年 3月

    国際協力銀行開発金融研究所

  • 平成15年 3月

    金融庁総務企画局政策課金融研究研修センター

  • 平成16年 4月

    信州大学経済学部 講師

  • 平成21年 4月

    信州大学経済学部 准教授

  • 平成26年 4月

    信州大学学術研究院 教授(社会科学系)

  • 令和 2年 4月

    信州大学評議員(令和5年3月31日まで)

  • 令和 4年 4月

    信州大学経法学部長(現職)
    信州大学学術研究院社会科学系長(現職)

  • 令和 5年 4月

    信州大学学長補佐

  • 令和 6年10月

    信州大学副学長(現職)