理事（総務担当）、事務局長

このたび、令和６(2024)年４月１日付けで、信州大学理事（総務担当）・事務局長に就任いたしました。信州大学のさらなる発展のために自らを律し、粉骨砕身、一生懸命努力している中村宗一郎学長を支えるべく、私がこれまで培ってきた文部科学行政及び教育・研究の現場における経験と知識、仕事を通じて得られた人脈、これまで出会った方々に育んでいただいた人間性などを総動員して取り組んでまいる所存です。

国連によると、世界の人口は2022年11月に80億人を超え、アジア・アフリカを中心に2030年には約85億人、2050年には約97億人に増え、2080年代には約104億人でピークに達し、2100年までそのレベルに留まると予測されています。
一方、日本の将来推計人口では、2008年の１億2,808万人をピークとして急激に減少し、2053年頃には１億人を下回り、高齢化率も38％程度に達すると予測されています。
22世紀まで生きる今の学生たちは、グローバルな視点でもローカルな視点でも、人口に関する問題だけを考えても地球上のどこに住んでいたとしても、様々な解決困難な課題に直面することが容易に想像できます。また、これからの社会構造の変化について考えた時、大きな影響を与えると予想されるのが、AIやロボットの飛躍的進化であり、これまで実現不可能と思われていた社会の実現が可能となり、それに伴い、産業構造や就業構造が劇的に変わる可能性があります。

このような時代だからこそ、感性を働かせ、目的を考え出し、目的に応じた創造的な問題解決を行うことができる「人間の強み」が重要であり、AIやロボットにはできないこういった強みを伸ばしていくことが、これからの時代に求められる人材像だと考えています。

信州大学は、多様で卓越した「知」を生み出す基盤を強化し、特色ある分野で世界をリードする教育研究を展開し、同時に、イノベーションの創出に向けて人材力や資金改革の強化を図り、また、ステークホルダーの皆さまとの対話と協働を推進し、地域社会への貢献を前進させてきておりますので、そのために必要な総務担当理事・事務局長してのマネジメントを担い、信州大学の強みを最大限に活用し、弱みを最小限に抑え、全ての教職員と学生がパフォーマンスを高められ、組織、教職員、学生それぞれのウェルビーイング（Well-being）に貢献できるよう全力で取り組んでまいります。

関係の皆様のご指導、ご鞭撻をよろしくお願い申し上げます。

令和６年４月 安彦 広斉