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総合理工学系研究科工学専攻物質化学分野1年の山本渓斗さん（新井・清水研究室）が10月17日-19日にタワーホール船堀にて開催された第13回CSJ化学フェスタにおいて、優秀ポスター発表賞を受賞しました。

第13回CSJ化学フェスタ
受賞題目：三元系Mg2+−黒鉛層間化合物の電気化学形成における溶媒効果（P3-101）
発表者　：山本渓斗、清水雅裕、新井 進

上記発表は、資源制約フリーな次世代蓄電池の1つである、Mg二次電池の負極材料としての黒鉛の可能性を見い出したものです。Mg二次電池の負極材料研究において、そのほとんどがMg金属を用いるものに限定されます。我々の研究グループでは、Li二次電池の負極に使用される黒鉛をそのまま使用できないかと考え、その実行可能性を調査してきました。現行のLi二次電池負極のメカニズムのように、Mgイオンは単体では黒鉛層間に挿入（充電）されませんが、適切な電解液・溶媒を選択することで、溶媒分子をともなった溶媒和Mgイオンの挿入が生じ（三元系黒鉛層間化合物が形成し）、これが可逆的に挿入－脱離（充電－放電）することを本研究で見い出しました。

関連文献：
Intercalation/deintercalation of solvated Mg2+ into/from graphite interlayers
Physical Chemistry Chemical Physics, 23 (2021) 16981-16989.
Masahiro Shimizu*, Atsuhito Nakahigashi, Susumu Arai