【中部圏から全国へ!水技術を活用したまちづくりシンポジウム】を開催
信州大学は、2024年12月17日に、名古屋市の中日ビルでC²-FRONTS(東海・信州国立大学連携プラットフォーム)共催、中部経済連合会の後援でシンポジウムを開催しました。
本シンポジウムは、東海地域及び長野県内における産業界や自治体等に対して、信州大学が持つ卓越した水関連の研究技術に一層の関心を高めてもらい、水の循環利用や水由来の水素エネルギー等を中心にどのような未来社会を実現できるかを共に考えることを目的としており、令和6年3月に設置した「アクア・リジェネレーション機構」が精力的に推進している、水の実証タウンに関する取り組み等を紹介しました。当日は、会場、オンラインいずれも約100名の参加があり、水循環・水素関連の研究や実証タウン構築に対する高い関心と期待が感じられました。
はじめに、C²-FRONTSを代表して、松尾清一東海国立大学機構長による開会挨拶があり、御来賓として御迎えした、中部経済連合会会長の水野明久様、文部科学省科学技術・学術政策局産業連携・地域振興課拠点形成・地域振興室長の平野博紀様から、それぞれ信州大学に対する期待の御挨拶を頂戴しました。
基調講演として、佐藤健飯田市長から信州大学と共創する実証タウン実現に向けた取り組みについて、招待講演として、エア・ウォーター(株)の江口明日美グループリーダーから自社の資源循環に関する取り組みと実証タウンで目指す資源循環社会の親和性について紹介がありました。
講演では、名古屋大学の齋藤永宏教授から手嶋勝弥機構長の研究を支援、加速するAI・MI(マテリアルズインフォマティクス)等を活用した研究開発について、久富隆史教授からは、実証タウンをけん引していく光触媒による水由来のグリーン水素製造技術について紹介がありました。手嶋勝弥機構長からは、SDGs6番の水の課題に対する実証事例や水・エネルギーの地産地消を基軸とした実証タウン、「信大クリスタル」の技術が入った浄水装置「swee」等の紹介があり、世界が抱える水課題に対する具体的なアクションを共に起こしましょうと呼びかけがありました。
閉会の挨拶として、中村宗一郎学長から、「大学が変われば、社会は変わる」と題して、世界が直面する水課題に対して、信州大学が先導的役割を果たし、豊かな社会をけん引していくと抱負を語るとともに、中部圏の発展を祈念した挨拶がありました。
プログラム
【開会挨拶】
・松尾 清一 東海国立大学機構/機構長
・清水 聖幸 信州大学/理事
【御来賓挨拶】
・水野 明久 中部経済連合会/会長
・平野 博紀 文部科学省 科学技術・学術政策局産業連携・地域振興課 拠点形成・地域振興室/室長
【基調講演】
・佐藤 健 飯田市・南信州広域連合/市長・連合長
「ECO²‐FRONTS(「環境」×「経済」の先進地)を目指して」
【招待講演】
・江口 明日美 エア・ウォーター(株) エネルギーソリューショングループ地球の恵みファーム /グループリーダー
「エア・ウォーターの地産地消・資源循環の取り組み」
【講演】
・齊藤 永宏 名古屋大学 未来社会創造機構 マテリアルイノベーション研究所/教授
「AI・マテリアル開発支援」
・久富 隆史 信州大学 アクア・リジェネレーション機構/教授
「水からグリーン水素を製造する光触媒の開発」
・手嶋 勝弥 信州大学 アクア・リジェネレーション機構/機構長
「信大クリスタルが織りなすまちづくり」
【閉会挨拶】
・中村宗一郎 信州大学/学長