SOGIの多様性を尊重するための方針等

信州大学は、世界の多様な文化・思想の交わるところであり、それらを理解し受け入れ共に生きる若者を育て、自立した個性を大切にすることを理念の一つとして掲げています。
また、信州大学では男女共同参画社会基本法に基づき、｢男女が、互いにその人権を尊重しつつ責任を分かち合い、性別にかかわりなく、その個性と能力を十分に発揮することができる男女共同参画社会の実現｣のために、様々な取り組みを行ってきました。昨今では、ダイバーシティ（多様性）の重要性も広く知られるところとなり、本学でもダイバーシティの推進に力を入れています。
こうした取り組みを背景に、本学は学生及び教職員が個々の性別、性的指向、性自認にかかわらず、お互いに自立した個性を尊重し、差別やハラスメントのない教育環境及び働きやすい環境の整備に取り組みます。あわせて、SOGI（性的指向・性自認）の多様性について理解を促進するための啓発活動を積極的に実施していきます。

信州大学は前述の基本理念に基づき、以下に掲げる基本方針の実現に努めます。

1. 「SOGIの多様性」を尊重する大学を目指して、理解促進に努めます。
   性のあり方は多様であり、LGBT等の性的マイノリティの当事者は「知られていないだけ」で、決して特別な存在ではありません。ただ、公表することによる周囲の反応に不安があるため「言えない」ことが多く、 実際には誰にとっても身近な存在です。
   「SOGIの多様性」を尊重することは一人ひとりの人権にかかわることです。SOGIの多様性についての正しい知識を身につけ、理解を深めるため、意識啓発活動を実施します。
2. 差別やハラスメントを禁止します。
   SOGIを理由とする差別やハラスメント（以下、「SOGIハラ」という。）は、個人の尊厳を傷つける行為であり、あってはならないことです。しかし、多くの人が身近に性的マイノリティの当事者はいないと思い込み、明確に差別の意図はなくても、当事者を笑いの対象にしたり、侮辱的な言葉を用いたりして、精神的苦痛を与えてしまうことがあります。一人ひとりが友達、同僚、教員と学生、上司と部下等の関係性において、相手にとって不快なことは何か、知らず知らずに傷つけてしまっている言動とは何かを知り、SOGI ハラについての理解を深めることが重要です。それにより、差別やハラスメントのない修学・就労環境の実現を目指します。
3. 学生の修学や教職員の就労の妨げを取り除きます。
   一人ひとりが尊重され、性自認に基づく生活や自己表現をしていくことが出来るように配慮します。そのための学内環境を整えます。また、SOGIの多様性に関する相談窓口を設けることで、困難な状況にあっても、一緒に取り組んでいく支援体制を整備します。

本学の対応については、状況に応じて随時見直しを行うため『信州大学におけるSOGI（性的指向・性自認）の多様性を尊重する対応ガイドライン』として発行しております。

1. カミングアウトとアウティング
   カミングアウトをするかしないか、いつ、だれに対して、どこまで話すかは、あくまで当事者本人の意思による自己決定であり、いかなる場合であっても周囲から強制されたり逆に禁止されたりするものではありません。
   カミングアウトは信頼できる相手に対して行うので、カミングアウトされた場合は「打ち明けてくれてありがとう」という言葉とともに受け止めましょう。
   また、故意や悪意によるアウティングはハラスメントであり、たとえ善意からであったとしても絶対に許されない行為です。
   カミングアウトしようか迷っている場合、身近な人からカミングアウトを受けて対応に困ってしまった場合、アウティングされた場合は自分だけで対処しようとせず、まずは相談窓口にご相談ください。（相談窓口では、守秘義務のある担当者が対応しますので、安心してご相談ください。）
2. 基本的な用語解説
   
   • SOGI（ソジ・ソギ） 恋愛・性愛がどのような対象に向かうかを示す概念「性的指向」（S e x u a lセクシュアル　O r i e n t a t i o nオリエンテーション）と、自分の性別をどのように認識しているのかを示す概念「性自認」（G e n d e rジェンダー　I d e n t i t yアイデンティティ）のことです。性的マイノリティを含むすべての人の性のあり方が尊重されるべきである、という考え方が含まれています。
     
   • レズビアン（Lesbian） 性自認が女性で、性的指向が女性に向く人。
   • ゲイ（Gay） 性自認が男性で、性的指向が男性に向く人。
   • バイセクシュアル（Bisexual） 異性にも同性にも性的指向が向く可能性がある人。
   • トランスジェンダー（Transgender） 出生時に割り当てられた性別（戸籍の性）と性自認等が一致していない人。
     （性別違和・性別不合）

     この4つの頭文字を並べたのがLGBTという言葉です。性的マイノリティにはLGBT以外にも様々なあり方があります。クエスチョニング（Questioning）のQを付けて最近はLGBTQ、LGBT＋等の表現も使われることがあります。

   • SOGIハラ(ソジ・ソギ ハラスメント) 性的指向や性自認に関して行われる嫌がらせ、差別的言動等のハラスメントのこと。
   • カミングアウト（Coming out） 自身の性的指向や性自認について他者に伝えること。
   • アウティング（Outing） ある人の性的指向や性自認について本人の同意なく第三者に暴露すること。
   • 性表現（Gender Expression） 社会生活の中で自分の性を表現する、行動、服装、化粧、髪型、言葉遣い等。
   • アライ（Ally） 性的マイノリティの当事者を理解し支援する人たちのこと。理解しようとする姿勢や、多くの価値観と向き合う気持ちがあれば、誰でもアライになれます。
   • X（エックス）ジェンダー（X-gender） 性自認が男性・女性に二分できない人、男女の枠にとらわれない性のあり方の人。
   • シスジェンダー（Cisgender） 出生時に割り当てられた性別（戸籍の性）と性自認等が一致している人。
   • ヘテロセクシュアル（Heterosexual） 異性に性的指向が向く人。
   • ホモセクシュアル（Homosexual） 同性に性的指向が向く人。
   • クエスチョニング（Questioning） 自身の性自認や性的指向が明確ではない人。
   • パンセクシュアル（Pansexual） 相手の性的指向や性自認を問わない性的指向の人。
   • アロマンティック（Aromantic） 性別に関わらず他人に対して恋愛的魅力をほとんど、あるいは全く感じない人。
   • アセクシュアル（Asexual） 性別に関わらず他人に対して性的魅力をほとんど、あるいは全く感じない人。

本学には誰でも使用できる多目的トイレまたは車いす対応（身障者用）トイレが設置されており、利用可能です。各キャンパスの『多目的トイレまたは車いす対応（身障者用）トイレ』の場所は、各キャンパスのアクセシビリティマップ、バリアフリー対応施設マップをご覧ください。

• 松本キャンパスアクセシビリティマップ
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