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  1. 久保圭さんが第52回炭素材料学会年会において優秀口頭発表賞を受賞
研究
2026年1月6日(火)

久保圭さんが第52回炭素材料学会年会において優秀口頭発表賞を受賞

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令和7年11月26~28日、長野市生涯学習センター TOiGO WEST ( 3・4階 )にて開催されました第52回炭素材料学会年会において、総合医理工学研究科総合医理工学専攻物質創成科学分野3年生久保 圭さん(工学部物質化学科 酒井俊郎研究室所属)が、優秀口頭発表賞を受賞しました。

受賞しました研究発表は、「陽電子消滅寿命分光法によるナノ細孔性カーボンのウルトラミクロ細孔構造解析」(連名者:信州大学 大塚 隼人、古瀬 あゆみ、佐伯 大輔、林 卓哉、酒井 俊郎、金子 克美)となります。陽電子消滅寿命分光( PALS )法 は、シリカ系多孔体や分離膜などのミクロ細孔構造の解析に用いられてきました。一方で、工業的に利用される多孔質材料の中で活性炭は約50%もの大きな割合を占めています。より様々な用途での利用の可能性を広げるために細孔構造のより正しい理解が大切です。しかしながら、カーボン系材料におけるPALS法による細孔構造評価の検討はまだ不十分ではありません。先行研究で当研究室は、PALS法をカーボン材料のウルトラミクロ細孔構造評価にも適用できるように、単層カーボンナノチューブ( SWCNT )を標準試料として用い、X線回折法( XRD )を参照して、PALS法による細孔構造決定のために必要なオルソポジトロニウムとカーボンの電子雲との衝突に関係する、重要なパラメータδを決定しました。カーボン材料におけて決定されたこのパラメータδを用いて、本発表では活性炭素繊維( ACF )とグラフェン包接ゼオライト( Gr/MFI )分離膜の、2種類のカーボン系ナノ細孔体のウルトラミクロ細孔構造を解析しました。ACFにおいては、Ar吸着法では評価が困難な、0.5 nmよりも小さい細孔の評価と細孔の奥行き構造の評価の可能性を示しました。また、Gr/MFI 分離膜は、窒素ガスと酸素ガスの分離膜として注目している膜材料です。このN2/O2分離性能のカギとなる、2次元ナノチャネルという小さな細孔はAr吸着法では評価が困難なのですが、PALS法での2次元ナノチャネルの検出の可能性を本発表で示しました。本発表はカーボン材料の新たなウルトラミクロ細孔構造解析方法として高く評価されました。
https://www.tanso.org/society/award/