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  1. 工学部の曽根原誠准教授らが第54回国際電子回路産業展(JPCA Show 2025)においてJPCA賞を受賞
研究
2025年6月9日(月)

工学部の曽根原誠准教授らが第54回国際電子回路産業展(JPCA Show 2025)においてJPCA賞を受賞

工学部電子情報システム工学科の曽根原誠准教授らの研究グループが、2025年6月4日~6日に東京ビッグサイトで開催された第54回国際電子回路産業展(JPCA Show 2025)において、第21回 JPCA賞を受賞しました。アカデミアの受賞は初めてです。

写真1:第21回 JPCA賞 受賞およびブース出展の様子

JPCA賞は、出展ブース(2025年は437件)の中から独創性、産業界での発展性・将来性、信頼性、時世の適合性を審査基準として、学術界、電子回路業界、専門誌編集者等有識者で構成するJPCA 賞(アワード)選考委員会によって厳正な審議を行ない、電子回路技術および産業の進歩発展に顕著な製品・技術への表彰制度として2005年より実施しています。

受賞内容:光プローブ式電流センサ(OpECS)
受賞対象:信州大学・シチズンファインデバイス株式会社・岩崎通信機株式会社
受賞理由:従来センサーより優れた特性を保有しており、第二世代パワー半導体を利用した高周波スイッチング電源回路における集積化されたパワー半導体など各素子に流れる電流計測で既に使用されていて、業界に貢献することが期待される。

当該センサは、2007年頃より曽根原誠准教授(旧工学部電気電子工学科(山沢・三浦・佐藤研))の博士学位論文テーマであったFe-Si/Mn-Ir交換結合膜の磁気光学効果を利用した光プローブ式電流(磁界)センサ(2a)が研究シーズとなって研究が始まりました。2013年より本学とシチズンファインデバイス(株)で共同研究が始まり、研究が進む中で磁気光学素子と光ファイバを一体にした超小型センサヘッドなど(2b)が開発されました。2022年にはシチズン時計がOpECSとして商標登録し、2024年4月に岩崎通信機(株)でより同名で市販されました(2c)。

写真2:光プローブ式電流センサの紹介

本賞授与・紹介は、6月4日に東京ビッグサイト東7ホールで開催されたJPCA Show 2025授賞式および経済産業大臣政務官・竹内真二氏らがご臨席されたレセプションパーティーにおいて執り行なわれました。また、同センサに関する研究成果は、JPCA Show 2025に併設された(一社)エレクトロニクス実装学会主催2025マイクロエレクトロニクスショーアカデミックプラザにて会期中発表し、電流計測の実演を交えて紹介しました(小間番号:7B-13)。

本研究内容は、JSPS科学研究費助成事業(24760273,15K18047,19H02152)やJST研究成果展開事業京都スーパークラスタープログラム(長野サテライトクラスター)などの助成・補助による研究成果で、現在もセンサ素子の更なる改良などのためNEDO官民による若手研究者発掘支援事業共同研究フェーズ(2023度新エネ領ム第1002006号, '23-'25)およびJSPS科学研究費助成事業(25K01240,'25-'28)の助成を受けて研究を進めています。今後はセンサ自体のみならず、受賞理由に記載の通り同センサを用いた電流計測による次世代電源回路への寄与を通じて、高効率な電力システムに貢献できるように研究・開発を進めます。

JPCA Show 2025 第21回 JPCA賞(アワード):https://www.jpcashow.com/show2025/jpca_award/index.html
OpECS(シチズンファインデバイスHP):https://cfd.citizen.co.jp/opecs/
OpECS(岩崎通信機HP):https://www.iwatsu.co.jp/tme/opecs/