メインコンテンツへ移動

メニュー
閉じる
閉じる

トピックス

  1. 阪田智哉さんがセラミックス協会 第37回秋季シンポジウムにおいてベストプレゼンテーション賞を受賞
研究
2024年10月23日(水)

阪田智哉さんがセラミックス協会 第37回秋季シンポジウムにおいてベストプレゼンテーション賞を受賞

061023_jusyo2.jpg

令和6年9月11日、名古屋大学で開催された「セラミックス協会 第37回秋季シンポジウム」において、大学院総合理工学研究科 工学専攻1年の阪田智哉さん(是津研究室)がベストプレゼンテーション賞を受賞しました。

リチウムイオン電池にはパワー型とエネルギー型があり、用途にあわせて使い分けています。パワーとエネルギーの両立は既存の電池技術では実現が難しいと言われてきました。本研究では、カーボンナノチューブ(CNT)を電池材料に分散・結合し、蜘蛛の巣状の導電ネットワークを形成する技術を開発しました。CNTを導電助剤として電池材料に混合する技術は数多く報告されていますが、複数種のCNTを同時に用い、活物質粒子単体だけではなく、活物質粒子間をCNTで結合することは本研究の独自性を特徴づけています。CNTを電極活物質と複合化し、蜘蛛の巣状にCNTを張り巡らせ、極板内には三次元的に均一広がったCNTネットワークを形成することで、三次元電子導電網の機能に加えて、バインダー機能が発現することを明らかにしました。リン酸鉄リチウムLiFePO4(LFP)とCNTバインダーを複合化した電極をあらたに開発することで、LFP濃度を重量比を83%から98%にまで高濃度化した電極においても、高放電容量、高作動電圧化を実現しました。試作したリチウムイオン電池のエネルギー密度は汎用的な電池と比べて最大で1.7倍高密度化しました。本成果はJST-CREST「固液電気化学相界面の多階層構造制御」(JPMJCR21B)の助成を受けたものです。

受賞演題は以下の通りです。
「CNTバインダーとの複合化による高エネルギー密度型LiFePO4電極の開発」
阪田 智哉、姜 柱昊、永峰 政幸、是津 信行
(信州大学)