メインコンテンツへ移動

メニュー
閉じる
閉じる

トピックス

  1. 小平奈緒さんが信州大学特任教授に就任
教育
2022年11月4日(金)

小平奈緒さんが信州大学特任教授に就任

_D75_7631_1.jpg

信州大学教育・学生支援機特任教授 小平奈緒

2022年10月22日、エムウェーブ(長野市)で開催された全日本スピードスケート距離別選手権大会の女子500メートルで優勝を飾り現役を引退した小平奈緒さんが、11月1日付で信州大学特任教授に就任しました。
11月1日の会見に先立ち、中村宗一郎学長から辞令が手交されました。

小平さんは、教育・学生支援機構長の平野吉直教学担当理事、教育学部の結城匡啓教授の陪席のもと、辞令を受け取り、引き続いて行われた記者会見に出席しました。
記者会見では、冒頭、中村学長から「小平奈緒さん特任教授の選考にあたりましては、相澤病院様の深いご理解によって成し遂げられたことをお伝え申し上げます。小平さんの困難に打ち勝つ力、人に物事を的確に伝えるコミュニケーション力に非常に期待しているところです。」と挨拶。4回の冬季オリンピック(2010年:バンクーバー、2014年:ソチ、2018年:平昌、2022年;北京)に日本代表として出場し、2018年の平昌オリンピックでは金メダルを獲得。紫綬褒章、長野県民栄誉賞を授賞するなどの功績が改めて紹介されました。

平野教学担当理事からは、2022年4月12日の長野市での会見で同年10月の全日本スピードスケート距離別選手権大会のレースを最後に現役を引退すると発表があったことから、結城教授を通して小平さんに母校の信州大学で教鞭を執ることを打診していたと説明。輝かしい競技歴とともに競技生活を通して海外の選手との交流や留学経験さらには長野県の台風19号災害の時の様々な社会貢献活動などを通してとてもたくさんの発信力をお持ちになるので、それを学生たちの教育に活かしてほしいと述べました。

続いて、学生時代の指導教員であり18年間コーチを務めた結城教授がこれまでを振り返って「平昌の金メダル獲得のあと帰国してみますと、イ・サンファ選手との抱擁シーンが注目されておりました。私のところにも、どのようにしたらあのような若者が育つのかといったお尋ねが増えました。小平曰く大学での学びも大きかったとのことですが、私自身その言葉の意味を振り返りますと、教育学部で金メダルを獲ったということに尽きるのかなと思っております。お陰様で小平の言葉には力がある、というふうに言っていただくことも多くなっております。ものを工夫して創り出す、食べることの工夫といったことも学んできました。また、外国語を学ぶことでまさに世界が広がり、そして異文化の異なる人たちとの交流も広がるということも実体験しました。そして何よりスポーツというのは勝負の世界ですので、非常に厳しい世界です。その中でさえも、人と心が繋がることによって、勝敗以外の価値を生み出すことができるということを表現してくれたのではないかなと思っております。どうかご自身のキャンパス生活を振り返って、大学で学んだことが何だったのか、もっと言えば、大学でしか学べなかったことは何だったのかということについて振り返っていただき、そしてそのことがその後の飛躍にどのように役立ったのかについて、是非近くにいる学生たちに語りかけてほしいと思います。」と今後への期待を述べました。

小平奈緒特任教授の挨拶では「信州大学の特任教授という素晴らしい、責任感を持たなければやっていけないような重大な役職をいただいてとても緊張しています。信州で生まれて信州で育ってきた中で、信州大学の4年間というものは、私にとってもスケートだけではない学びの世界を広げてくれるとても貴重な4年間だったように思います。1年次には松本市で学び、2年次から長野市に移って、専門的に教育について学びました。スケートは課外活動ではあるのですが、スケートに対して学業をしながらも一生懸命に取り組むことができたのは、やはり信州にエムウェーブがあり、信州に大学があったからだと思います。学生時代は教育(分野)以外に結城先生の研究室でスポーツに関係するバイオメカニクスを学んでいました。スポーツをただ頑張るだけでない様々な視野をいただけたことは、今の自分を創っている軸になっていると思います。スケート部の練習の中では技術討論会という、言葉を通して思考を深めるような、そんな時間を持つことがありました。言葉を通して学びを深めることをチームメイトや同じ学部の友達と交流しながら、言葉を交わしながら思考を深める経験は、特任教授として学生たちを前に、共に学びを育てていく空間の中でも活きてくるのではないかと思います。先生としては新米なので未熟な部分が多いと思いますが、今までと同じように真っすぐに学生たちの目を見て共に学びを積み上げていくことができたらと思っております。」と挨拶しました。

小平奈緒特任教授は、来年1月からキャリア形成や健康科学に関連する共通教育科目の一部の講義を担当します。

D75_7487.jpg

信州大学長 中村宗一郎

D75_7507.jpg

信州大学理事(教学担当)平野吉直

D75_7532.jpg

信州大学学術研究院(教育学系)教授 結城匡啓

D75_7592_1.jpg

記者会見の様子