信州大学×JR東日本長野支社 課題解決実践ゼミ「事業提案報告会」を開催
信州大学は本年度、東日本旅客鉄道株式会社長野支社(以下、JR東日本長野支社)と共同で、観光人材の育成を行う連携事業「課題解決実践ゼミ」を開講いたしました。同ゼミは1年次向けの後期共通教育科目として実施され、新型コロナウイルス感染症に万全の配慮をし、PBL(Project Based Learning)方式による授業や課外活動で構成されました。昨月2月16日には、総括としてJR東日本を始め松本市など各方面の関係者に向けた「事業提案報告会」を信州大学中央図書館にて開催しました。
受講生は計8チームに分かれ、授業開始時に提案された4つのテーマから観光課題を見いだし、JR東日本長野支社職員と検討を重ねてきました。途中、チームの中には松本駅などで実証実験を行い、話題となりました。2月16日に開催された事業提案報告会ではその成果をプレゼンテーションしました。発表では多くのチームから、新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、方針転換を余儀なくされたなど困難があった経緯が述べられました。しかし、紆余曲折をしながらも、学びの歩みを止めず、課題解決に向け奔走した姿が見受けられました。事業提案報告会では、大学関係者・授業協力者が選定するアワードも実施され、松本駅での乗り換え時間である30分間を有効に使うことのできる方法を提案したチーム「パパイヤ」がJR賞に選ばれました。受講生は、「課題を『自分事化』することができた。」や「やりがいと達成感を得られた。」などと話しており、本授業が学生生活の中に色濃く残る貴重な経験になったといえます。オリジナリティあふれる、チームのテーマ一覧とすべてのアワード結果については、(下表)のとおりです。
本年度の課題解決実践ゼミは、信州大学およびJR東日本長野支社にとって初めての取り組みでした。JR東日本長野支社の皆様には、毎回大学にご足労いただいたほか、授業時間外も学生との連携を図るなど、受講生に対しても常に温かいご支援をいただきました。本学は次年度も同社と連携した「課題解決実践ゼミ2021」を開講いたします。学生という目線から観光を分析し、観光立国信州に新しい風を巻き起こすことができたらと考えています。
各チームのテーマ一覧とアワード結果(チーム名の下に赤字で掲載)
テーマ | チーム名 | 発表タイトル | |
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テーマ1 | インバウンド観光の現状把握や課題解決に向けた提案 | おりえんたるず | 会いたい人を見つけるパンフレット~with コロナ時代における新しいつながりの提案~ |
tree | いろんな人を受け容れられることのできる街をつくる | ||
テーマ2 | JREAST Welcome Center MATSUMOTOの活用方法提案 | AgaIN! | JR EAST Welcome Center MATSUMOTO活用方法提案 ~For the day to WELCOME foreign travelers back AgaIN!~ |
おひとりさま | 「駅タグ!」プロジェクト ~「まごの手情報」の新たな共有方法の提案~ | ||
テーマ3 | 沿線の観光素材の現状把握や未開拓素材の掘り起こし、課題解決に向けた提案 |
コロッケ |
信大1年生と浅間温泉の距離を縮める取り組み |
デミタス |
新提案!カフェの#(タグ)り方 | ||
りんごのフジ子ちゃん | 絵はがきを送ろう~冬の松本の開拓~ | ||
テーマ4 | 駅や列車を活用した観光訴求の現状把握や課題解決に向けた提案 |
パパイヤ |
信州大学生による30分革命 |