最近では信州大学医学部の能勢 博学術研究院(医学系)教授が推奨する「インターバル速歩(※)」との共同研究も進んでいます。インターバル速歩に継続して取り組んでいる人に、高圧加工米を4か月間食べてもらい、その効果を検証する実験です。結果、なんと通常の白米食に比べて空腹時の血糖値の上昇が抑えられていることが判明(特許出願中)。高圧加工米に血糖調節機能があることが分かりました。糖質オフダイエットなどが流行する昨今、糖質の代表格としてやり玉に挙がりがちな白米ですが、この研究成果は新しいお米の価値を生み出してくれそうです。医学系研究科との共同研究のほか、旭松食品(株)、(株)吉野家ホールディングスなど食品業界の大手企業も研究に参画、市場調査や商品開発など実用化に向けた協議が進んでいます。
「米の品質や食味などの評価も農学部の先生と共同で進めています。玄米に比べ加工しやすいので機能性を高めた2次加工の可能性も広がっていくと思います」と藤田教授。この技術を応用して、野菜や果物など別の食材でも取り組んでいけたらと、さらなる可能性に期待を寄せていました。
(※「さっさか歩き」と「ゆっくり歩き」を数分間ずつ交互に繰り返すウォーキング法で、信州大学の能勢博教授が考案したトレーニング法)