"着る"生活動作支援ロボットcurara®(クララ)産学官金融連携

人を感じて、人に優しく寄り添う、 新しいタイプの「着る」ロボット

 平成27年10月7~9日、東京ビッグサイトで開催された国際福祉機器展2015に、信州大学繊維学部橋本・塚原研究室が、"着る"生活動作支援ロボット、ロボティックウェア「curara®(クララ)」を出展しました。国際福祉機器展への出展はこれで3回目。毎年最新号機を展示しており、今年は3号機と呼ばれる上肢下肢一体化モデルを初披露、実用化に向けて着実に進化する「curara®(クララ)」を多くの方々にご覧いただきました。また、今年は従来の展示やデモンストレーションに加え、来場者が実際に装着するコーナーも設け「curara®(クララ)」の高性能を多くの方に実体感いただきました。今後はさらに小型軽量化に加え、ひとりで装着できるような工夫や、膝折れ対策を行い、実用化に向けてさらに改良していく予定です。また、信州大学先鋭領域融合研究群による「歩行アシストサイボーグプロジェクト」がスタートしており、「curara®(クララ)」はこの体内埋め込み型のための基本技術でもあることから、究極の小型軽量化などの新開発を進めることとなっています。


生活動作支援ロボットの開発背景

日常生活支援としての利用イメージ

日常生活支援としての利用イメージ

リハビリテーションでの利用イメージ

リハビリテーションでの利用イメージ

 日本は世界でも稀なスピードで高齢化が進んでおり、20年後には3人に1人が65歳以上の高齢者となるとされています。支援者の不足を補うため、ロボット技術による介護支援に期待が寄せられるようになりました。
 このような背景から、繊維学部橋本・塚原研究室では要介護者の自立支援を目的とする身体装着型のロボット「ロボティックウェアcurara®」の開発に取り組んでいます。

類を見ない新しい技術と構造

 目指すのは身体能力の低下した方でも違和感なく使用できるロボット、このことから人の動きに動作の調子を合わせることができる「同調制御法」、筋電などの身体情報を取得する必要のない「相互作用トルク検出法」といった技術が開発され導入されています。
 さらに、ロボット骨格を持たない「非外骨格構造」という独自の構造を有しているため、軽量で装着者の自然な動作を妨げません。

対応可能となる様々な利用場面

農作業時での利用イメージ

農作業時での利用イメージ

 医療福祉分野への応用を中心として開発を進め、将来は一般の生活動作支援が可能なロボットを実現したいと考えています。現在リハビリテーションばかりではなく、神経難病など多くの疾患にも対応できるよう、安定した動作を可能とする制御技術の研究を進めています。
 また、補助力の調整を行うことで、今後は、農林水産業/製造業/建設業/運搬業における作業サポートなど、利用シーンの拡大が期待できます。

長野県の精密機器メーカーとの共同開発

curara-sozai04.jpg  本研究開発は、JST研究成果展開事業A-STEP本格研究開発シーズ育成タイプ※の支援で実施しているものです。
 身に着けるロボットの開発にあたって駆動装置の小型軽量化は重要な技術課題となります。信州大学が所在する長野県は小型モータ出荷率が全国でもトップレベルであることから、上田市の山洋電気株式会社及び安曇野市の株式会社ハーモニック・ドライブ・システムズの協力を得て駆動部の開発を進めています。


※大学などでの研究成果を基に実用化を目指すための技術移転支援制度

curara®の技術を応用した 歩行アシストサイボーグプロジェクトが始動!

歩行アシストサイボーグイメージ

これまでのcurara® 研究開発をきかっけに、信州大学先鋭領域融合研究群において医工繊維連携による歩行アシストサイボーグプロジェクトがスタートしました。
 このプロジェクトは、curara® の実用化と体内埋め込み型歩行アシストロボットのプロトタイプ開発を目標としています。そのために、駆動部、機構、バッテリーをカーボンやファイバー技術により究極まで小型軽量化するとともに、骨髄内釘を応用して体内に埋め込むことを計画しています。

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