バイオマスを有効に活用し持続可能な社会を実現していくために、産学官民が一緒になって考える信州大学地域連携フォーラムが平成24年12月4日、松本市のホテルモンターニュ松本で開催された。フォーラムでは、バイオマスタウン構想のメリットや課題を知り、そこから持続可能な社会を実現していく方策を探った。
開会宣言 信州大学 地域共同研究センター長 天野 良彦
主催者挨拶 信州大学理事 三浦 義正
【基調講演】
「バイオマス事業化戦略と今後の展開~技術とバイオマスの選択と集中による事業化の推進~」
農林水産省食料産業局バイオマス循環資源課 山田 耕士 氏
【先進地事例紹介】
地域社会と連携した環境保全型バイオ燃料社会の構築
茨城大学農学部始原生物科学科 成澤 才彦 准教授
【長野県・地元企業・大学の取り組み】
「地域の森林バイオマス資源を空から高精度で把握する」
信州大学農学部 加藤 正人 教授
「バイオマス利用燃料電池システムの取り組みのご紹介」
株式会社IHIシバウラ 元森 信吾 氏
「高含水率バイオマス廃熱乾燥 蒸気ボイラーシステム」
ヒルデブランド株式会社 印出 晃 氏
「長野県の自然エネルギー推進の現状と課題」
長野県温暖化対策課企画幹 田中 慎一郎 氏
信州大学の地域共同研究センターの天野良彦センター長の開会宣言を受けて、三浦義正理事は「持続可能な社会を実現していくことは、人類のみならず地球にとって非常に重要なこと。暮らしの中で発生するバイオマスを利活用し、新しい組み合わせを考えていく事が重要だ」と挨拶を行なった。
農林水産省食料産業局バイオマス循環資源課の山田耕士氏が「バイオマス事業化戦略と今後の展開~技術とバイオマスの選択と集中による事業化の推進~」と題して基調講演を行なった。山田氏は「関係機関が相互に連携し、地域のバイオマスを活用したグリーン産業の創出、そして、既存の自然エネルギーを組み合わせた地域循環型エネルギーシステムを構築していくことが重要だ」と呼びかけた。
続く先進事例報告では、茨城大学農学部の成澤才彦准教授が「茨城大学バイオ燃料社会プロジェクト(IBOS)」の紹介を行なった。「食料生産・経済と競合しないバイオ燃料作物であるスイートソルガムを地域の遊休農地を利用して生育し、バイオ燃料を生産しています。地域発展や生態系機能の改善に取り組んでいます」と報告。
信州大学や長野県の地元企業らがバイオマスに対する取り組みを講演。信州大学からは、農学部の加藤正人教授が日本の木質エネルギーの持つポテンシャルについて説明し、GPSを用いて、地域の森林バイオマス資源を空から高精度で把握する技術を発表した。
20世紀の経済発展は、化石燃料の大量消費の上に成り立って来た。しかし、現在のような消費行動を続けていては、温暖化などの様々な問題が生じるのは明白だ。更に、昨年の震災以降、日本のエネルギー政策は大きな方向転換を迫られている。こうした中、真の持続可能な社会を実現していくには、バイオマスや太陽光など様々な自然エネルギーをミックスし、最適に配分していくことの重要性が訴えられている。
松本市でも、バイオマスタウンへの取り組みが始まっており、国土交通省「地産地消型自然エネルギーの有効活用方策検討事業」のモデル都市に選定されている。
本フォーラムにも、100名を超える参加者が集まり、バイオマスエネルギーに対する期待と関心の高さを窺い知ることが出来た。信州大学と企業、行政、そして地域との連携が今後どのように発展していくか期待したい。
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