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繊維学部 新井亮一准教授らがまとめた、人工タンパク質超分子複合体構築に関する総説がCurrent Opinion in Biotechnologyに掲載

17年02月15日

図1 人工・融合タンパク質をナノスケールのブロックとして用いた自己組織化タンパク質超分子複合体の設計構築に関する研究戦略概略概念図 (Elsevier社の許諾を得て、当該論文の図を改変して転載)

図1 人工・融合タンパク質をナノスケールのブロックとして用いた自己組織化タンパク質超分子複合体の設計構築に関する研究戦略概略概念図 (Elsevier社の許諾を得て、当該論文の図を改変して転載)

新井亮一准教授(学術研究院繊維学系菌類・微生物ダイナミズム創発研究センター(CFMD) 超分子複合体部門長)と小林直也氏(アソシエイト研究員)が、「人工・融合タンパク質をナノスケールのブロックとして用いた自己組織化タンパク質超分子複合体の設計構築」について世界の研究の進歩や最新動向についてまとめた英語総説論文が2017年2月1日、オランダElsevier社英文総説誌Current Opinion in Biotechnology※1にオンライン掲載されました。

 

ナノバイオテクノロジーの主要な目標の一つは、ナノメートルサイズの新規なバイオマテリアルを設計開発することですが、 本総説論文では、自己組織化タンパク質超分子複合体を設計構築するために、ナノスケールのブロックパーツとして人工・融合タンパク質を利用するバイオテクノロジー的研究戦略に焦点を当てて、世界の最先端研究の進歩や最新動向についてわかりやすくまとめました。

例えば、ナノスケールのブロックパーツを用いた人工タンパク質超分子複合体の設計構築の最近の多様な研究について、(1)対称的ドメインによる融合タンパク質の自己組織化(新井研究室独自のタンパク質ナノブロックPN-Block戦略を含む・参考文献参照)、(2)ドメインスワップによるタンパク質の多量体化、(3)コイルドコイルペプチドによる自己組織化、(4)金属イオン配位による改変タンパク質の会合、(5)タンパク質間相互作用面の計算機デザインなどの研究戦略に系統的に分類し、本研究分野の国際的専門家の一人として、世界の最新研究動向や展望についてわかりやすく解説しました。


今後、これらの人工タンパク質超分子複合体を設計構築する最先端ナノバイオテクノロジーの多彩な戦略は、新規な機能性ナノバイオマテリアルの開発をさらに加速すると期待されます。

 

本成果は、日本学術振興会科学研究費助成事業(JP24113707, JP24780097, JP14J10185, JP16H00761, JP16K05841, JP16H06837)や特別研究員制度等の御支援を受けたものでありまして、心より感謝致します。

 

<用語解説>

※1 Current Opinion in Biotechnology: オランダのElsevier社から発刊されている一流の査読付き英文総説誌(Impact factor = 8.314, Biotechnology & Applied Microbiology及びBiochemical Research Methods分野Top10%論文誌)の一つであり、バイオテクノロジー分野における最新の国際的研究動向や進歩について、世界から選りすぐりの研究専門家の見解が明確で読みやすい形でまとめられている。

 

<論文情報>

タイトル:“Design and construction of self-assembling supramolecular protein complexes using artificial and fusion proteins as nanoscale building blocks”

(人工タンパク質や融合タンパク質をナノスケールのビルディングブロックとして用いた自己組織化超分子タンパク質複合体の設計および構築)

著者名 : Naoya Kobayashi(小林 直也), Ryoichi Arai(新井 亮一(*責任著者))

掲載誌 : Current Opinion in Biotechnology, vol. 46, pp. 57-65, 2017.

DOI : 10.1016/j.copbio.2017.01.001

(2017/3/23まで論文無料ダウンロードリンク: https://authors.elsevier.com/a/1UUKm3PtAUheKJ)

 

<参考文献>

Kobayashi N, Yanase K, Sato T, Unzai S, Hecht MH, Arai R.

Self-Assembling Nano-Architectures Created from a Protein Nano-Building Block Using an Intermolecularly Folded Dimeric de Novo Protein.

Journal of the American Chemical Society, 137(35):11285-11293. 2015.

DOI: 10.1021/jacs.5b03593

 

<関連リンク>