下張り文書の剥離と洗浄 -文献史料保存活用講習会に参加して-
2023.02.21
[ お知らせ ]
〇下張り文書の剥離と洗浄の講習会に大学史資料センター教職員が参加しました。 概要は以下のとおりです。 長野県史料保存活用連絡協議会 第3回文献史料保存活用講習会 内容:地域資料を後世に遺すためのワークショップ -襖の中に貼られた古文書を取り出す- 日時:2023年1月26・27日(26日午後の部に参加) 会場:長野県立歴史館〇講師の修復専門員の方に教えていただきながら体験した様子をご紹介します。 ※下張り文書とは、襖や屏風の一番上の層(上張り)の下に貼られた大量の紙(下張り)に含まれる 古文書のことをいいます。下張りに使われているのは不要になった紙で、本来なら捨てられてしま うものですが、これらを再利用し何層にも重ねることで、襖や屏風に弾力性や強さを与えるだけで なく、温度や湿度を保つことができます。このように古文書が下張りの形で残されたことから、通 常では知ることのできなかった埋もれていた歴史の一端を知ることができるのです。 取り扱った資料はこちらの屏風です。文字が書かれた和紙が何枚も重なっているのがわかります。 (屏風)<剥離作業> はじめに、使用する道具や注意点について説明をうけ、実際にやり方を見せていただきました。 習うより慣れよ、ということで、参加者全員で一枚の屏風を取り囲み剥離作業に取りかかりました。まずは、資料を細かい霧が出る噴霧器