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制御工学研究室
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研究テーマ

  • 基礎研究

    (1)離散値入力を伴う系におけるサーボ系設計

    (2)切り替え制御系の設計と空圧式除振台への応用

    (3)入出力データに基づく受動性/安定余裕推定

    目的:入出力データから制御対象の特徴(受動性/安定余裕)を推定する理論の構築.
    背景:近年,システムの大規模・複雑化が進み,システム(制御対象)の正確なモデリング(状態方程式や伝達関数の導出)が困難な場合がある.こういったシステムに対しても制御系を構築したい.
    期待される成果:制御対象のモデリングの手間を省き,複雑なシステムに対して特徴を推定することで,複雑なシステムに対する制御系設計が可能となる.
    研究内容(入出力データに基づく受動性_安定余裕推定)_fig.bmp

    (4)人間とロボット群の協調制御系

    目的:人間の受動性を入出力データから推定し,閉ループ系の安定性解析.人間にとって制御しやすいロボット群のネットワークグラフ構造の構築.
    背景:未知な環境のデータ取得,災害時の被災者探索といった不確で人間が立ち入ることが難しい環境において,人間の代わりに人間により遠隔操作されたロボット群を探索させる研究が行われている.この場合,人間はボット群を動かす制御器として機能する.しかし,人間のモデリングは容易ではない.
    期待される成果:人間のモデルが未知な状況において,人間の受動性を推定することで閉ループ系の安定性が解析できる.それぞれの人間に対して制御しやすいロボット群の構成を提案できる.
    研究内容(人間とロボット群の協調制御系)_fig.bmp

  • 応用研究

    (1)空圧式防振台のアクティブ制御

    空気ばね支持によって振動を除去する空圧式除振台は,サーボ弁を用いたアクティブ制御によって性能向上が図られています.一方,サーボ弁は高価であるため,それに代わる安価な方法の構築が期待されていました.
    そこで,サーボ弁に代えてオンオフ型の電磁弁を用いた除振台システムを新規提案しています.
    従来の制御方法を用いた場合では,オンオフ型の電磁弁を用いると所望の性能が実現できませんでしたが,提案方法では応答性能を格段に向上させることに成功しました.
    その成果は,2012年,2016年に財団法人油空圧機器技術振興財団より論文顕彰されました.



    (2)ホウレンソウ自動収穫機械の開発

    ホウレンソウのように柔らかく傷つきやすい軟弱野菜の自動収穫機械は,長年の研究にもかかわらず,広く普及した製品が見あたりません.千田研究室では,品種や土壌条件によらない,汎用型の自動収穫機械の開発に取り組んでいます.そこでは,
      ● 柔らかく傷つきやすい野菜のハンドリング技術
      ● 土中を進行させる剛体(根切り刃)の運動解析と制御技術
    などの要素技術の研究開発とその応用によって,実験機レベルで回収率100%を実現しています.

    ホウレンソウ自動収穫.png ホウレンソウ自動収穫機械.png


    (3)レタス自動収穫装置の開発

    多くの農業用自動収穫装置が開発されている中、レタスの自動収穫装置は商品化されていません.これは,レタスの茎切断位置を検知し,正確に切断することが難しい点,地表面に張られたマルチシートを傷つけないでレタスを自動収穫することが難しい点,茎切断後に滲出する乳液を短時間で停止させることが難しい点,などの理由による.
    そこで,制御工学のアプローチに基づくソリューション技術を構築し,これらの課題を解決すると共に,自動収穫装置に必要となるキー技術を構築しています.


    (4)自動縫製技術の開発

    様々な産業において作業工程工程の自動化が行われている中,縫製産業では作業工程の殆どが自動化されていません. これは,布が物理的なふるまいを計算機上でシミュレートすることが困難なモデル化難物体だからです. そこで,リアルタイム画像などから布の状態を把握する画像処理技術と,制御工学のアプローチを組み合わせたビジュアルフィードバック制御を用いることで,自動縫製に必要なキー技術の構築を行っています.


    Automatic sewing.mp4