数値流体力学研究室
研究室概要
吉田研究室は,数値流体力学の研究活動を行っています.主に以下のテーマについて研究を行っています。
- 「有限差分法による開いたキャビティを過ぎる二次元自励振動流のシミュレーション」
- 「有限差分法によるキャビティ自励振動流れの制御」
- 「粒子法によるキャビティ自励振動流れの制御」
- 「有限差分法による角柱後流のカルマン渦の制御」
- 「有限差分法の流出境界条件」
-
開いたキャビティを過ぎる二次元自励振動流のシミュレーション
L/D=2.0の自励振動流
開いたキャビティの上を平板境界層が通過すると、剥離せん断層が自励振動します。 非圧縮流れの場合は、圧力フィードバック機構で自励振動すると説明されています。 キャビティのアスペクト比L/Dを変化させると、自励振動はせん断層モードⅡ、 せん断層モードⅢ、ウェイクモードに変化します。 本研究室では、二次元の開いたキャビティ流れの差分法による数値シミュレーションを 行い、非圧縮流れの自励振動のメカニズム、モードの変化、渦構造の変化を研究しています。
-
開いたキャビティを過ぎる二次元自励振動流の制御
底面駆動法を用いた制御
キャビティ自励振動流の制御は、流体制御のチャレンジングなテーマです。これまで多くの制御研究が 行われてきました。 本研究室では、他には研究されていない制御方法としてキャビティ底面を一定速度で駆動することで キャビティ内の循環渦構造を変化させ、それによって剥離せん断層の自励振動を停止させる底面駆動制御法を 新たに開発しています。 底面駆動法のほかに、底面吸込み吹出しを用いた制御法やマイクロジェットを用いた制御法の研究も行っています。
-
角柱後流のカルマン渦の制御
マイクロジェットを用いたカルマン渦制御
一様流中に置かれた正方形角柱の後流にはカルマン渦が形成されます。 カルマン渦の制御は、流体制御のチャレンジングなテーマです。これまで多くの制御研究が 行われてきました。 本研究室では、正方形角柱の背面からマイクロジェットを噴射することで、 カルマン渦を停止させる制御を研究しています。
-
有限差分法のシミュレーションにおける流出境界条件
ゾンマーフェルト放射条件の研究
空間発達流の数値シミュレーションを行うときには、有限の計算領域で打ち切らなければなりません。 そのため流出境界条件が必要になります。不適切な流出境界条件は上流の流れ場を不正確なものにします。 有限差分法の流出境界条件として、ゾンマーフェルト放射条件が有望とされています。 本研究室では、より正確なゾンマーフェルト放射条件を開発するために、対流速度の決定方法を研究しています。