アグリ・バイオ

カテゴリ 出展年度 イベント名 テーマ 所属 氏名 概要 SDGs 詳細
アグリ・バイオ マテリアル・ナノテク・リサイクル 食品・農業 2023 nano tech 2024 バイオエコノミー促進を目指したきのこからの新材料創出 工学部 物質化学科 田川 聡美 助教

私たちは、キノコの子実体から菌糸繊維を抽出する新しい方法を開発し、今まで廃棄されてきた未利用バイオマスを原料として高付加価値の新材料を創出することに成功しました。この新素材は、これまで報告されてきた子実体由来の素材とは異なり、菌糸体構造を維持した全く新しい素材です。この新素材は、優れた変形性を示し、例えば化粧品や3Dプリンター用の食用可能な材料など、幅広い商品への応用が可能となります。

9.産業と技術革新の基盤をつくろう産業と技術革新の基盤をつくろう 11.住み続けられるまちづくりを住み続けられるまちづくりを PDF 動画 詳細
アグリ・バイオ 2023 信州大学新技術説明会 SDGs農業を促進する共生微生物の培養・貯蔵技術 農学部 農学生命科学科 齋藤 勝晴 教授

【新技術の概要】
アーバスキュラー菌根菌(AM菌)は作物のリン吸収を促進させる共生菌類である。AM菌は土壌改良資材として農業利用されているが、資材の製造には植物との共培養が必要である。我々は脂肪酸であるミリスチン酸を投与することでAM菌の単独培養に成功したが、低温貯蔵後に胞子の発芽活性が失われることが課題であった。この問題を脂肪酸ミックスの投与で解決した。
【従来技術・競合技術との比較】
現在流通しているAM菌資材は植物共培養により製造され、植物病原菌などの雑菌が混入するリスクが残る。また、この資材は年1回しか製造できず、製造工程も煩雑である。AM菌の単独培養で製造された資材には雑菌が混入するリスクはほとんどない。生物活性を保ったまま低温貯蔵できることから、周年的に製造でき、作物への接種時期にあわせて出荷できるようになる。
【新技術の特徴】
・難培養共生菌であるAM菌の純粋培養技術
・AM菌の低温貯蔵後も生物活性を保持させる培養技術
【想定される用途】
・純粋培養に基づくAM菌資材の高品質化
・低温貯蔵性改良に基づくAM菌資材の製造・流通の安定化
・AM菌の環境保全型農業への利用

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アグリ・バイオ 2023 信州大学新技術説明会 凍結保護剤を用いない細胞の凍結保存技術開発 繊維学部 機械・ロボット学科 秋山 佳丈 教授

【新技術の概要】
これまでの細胞の凍結保存には、保護剤が必須であった。本技術は、インクジェットによる微小液滴を利用した超瞬間凍結によって、世界で初めて保護剤を用いない凍結保存を可能にした。
【従来技術・競合技術との比較】
従来の凍結保存で必須だった凍結保護剤は、一般に細胞毒性だけでなく幹細胞の分化状態への影響が報告されている。本技術は、インクジェット技術により細胞や微生物を微小液滴化することで従来にない速度での急速凍結および解凍を可能にし、凍結保護剤を用いずに凍結保存できるようにするものである。
【新技術の特徴】
・インクジェット液滴を利用した超瞬間凍結
・凍結保護剤を用いない細胞や微生物の凍結保存が可能である
【想定される用途】
・幹細胞等凍結保護剤の影響を受けやすい細胞の凍結保存
・従来凍結保存が困難だった細胞や微生物の凍結保存

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アグリ・バイオ 2023 信州大学新技術説明会 抗炎症・抗ウイルス製品の開発に向けたエピカテキンガレート2量体の効率的合成 先鋭領域融合研究群 バイオメディカル研究所・生体分子イノベーション部門 真壁 秀文 教授

【新技術の概要】
プロアントシアニジンは縮合型タンニンの一種で、 様々な生理活性を有することが知られているが、天然には多数の構造類似体が存在する。特に、エピカテキンガレートの重合体は炎症抑制、抗ウイルス等、顕著な生物活性を有することを学内の共同研究で明らかにしている。本技術では、エピカテキンガレート2量体の効率的な化学合成を達成した。本手法を用いることで、エピカテキンガレート2量体の量的確保が可能であるため、今後の応用が期待される。
【従来技術・競合技術との比較】
天然物に含まれるエピカテキンガレート重合体は微量かつ化学的に不安定のため、量的抽出は困難。合成例はあるが、煩雑な手法が多かった。本技術は、エピカテキンガレート2量体を効率的に合成可能であるため、新しい機能の開拓や生物活性の探索及び合成品を標準サンプルとした機能性分子の分析が進められることとなり、高機能製品開発に役立つ。
【新技術の特徴】
・入手困難であった機能性ポリフェノールであるエピカテキンガレート重合体の供給が可能となった
・エピカテキンガレート2量体は、炎症抑制や抗ウイルス活性があることを見出しており、その応用が期待される
・エピカテキンガレート2量体を化学分析における標準品としての供給が可能となった
【想定される用途】
・抗炎症用ハンドクリームなど
・殺菌、抗ウイルス用うがい薬やスプレーなど
・手荒れ防止用化粧品など

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アグリ・バイオ 2023 信州大学新技術説明会 連続式・次世代ウェアラブルデバイスを可能とする革新的な計測技術 繊維学部 機械・ロボット学科 山口 昌樹 教授

【新技術の概要】
抗原抗体反応 (イムノアッセイ) は、抗体さえ入手すればほとんどのタンパク検出に適用可能な優れたセンシング技術で、抗臨床検査ではイムノアッセイに基づくバイオセンサが主流である。しかし、抗体を再利用するためには解離液で抗原を解離する必要があり、この様な試薬の補給が必要な方法では生体装着して時系列的なモニタリングを実現する小型デバイス化ができない。本技術の光抗体再生法は、可視光照射のオン/オフだけで抗原抗体反応を再生できる革新技術である。
【従来技術・競合技術との比較】
ポータブル式、及び卓上式等のスタンドアロン型のバイオマーカー測定装置は、小規模な医療機関での初期診断には非常に有用であるが、一定レベル以上の病院では検査数も多く臨床検査技師や看護師を含め検体測定システムが整備されており、ポータブル式、及び卓上式のスタントアロン型の普及は限定的。装置の患者自身での操作は難しく、出口とすべき在宅検査にも適していない。
【新技術の特徴】
・LEDなどの光源による光のオン・オフだけでセンサを再生できる
・気体および液体の時系列的な連続モニタリングを実現できる
・消耗品が無いバイオセンサにでき、長寿命化、メンテナンスフリーに寄与
【想定される用途】
・次世代ウェアラブルデバイスとなる携帯化ができ、医療だけでなく健康モニタリングに活用できる
・再生型センサを連続モニタリングに活用すれば、水質・空気質の監視など環境計測に有効
・大型の医療用分析装置へ適用すれば、部品点数の削減、小型化、メンテナンスフリー等を図れる

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