機構長あいさつ
ポストコロナ、ビヨンドコロナ時代を迎えるにあたり、我々大学人のやるべきことをあげれば、枚挙にいとまがありません。高等教育機関、とりわけ大学の社会的使命の最たるものの一つは研究です。研究を大括りで分けると、根本原理を追求し、用途を考慮しないボーア型研究(pure basic research) と現実の具体的な問題解決を目的としつつ、基礎原理の追求を行うパスツール型研究(use-inspired basic research)、加えて応用的で特定用途への関連性が高い研究を行うエジソン型研究(pure applied research)となります(Donald Stokes)。信州大学に所属する研究者個々の哲学、バックグランド、戦略・戦術等々により、どの様な研究スタイルを取るかはまちまちであり、それゆえに、大学のユニットとして、多様性を担保し社会的ニーズに答えているとも言えます。
研究IR 的なデータ解析に基づけば、信州大学には特筆すべき尖った成果を挙げている研究者(研究グループ)が数多く在籍しています。付加価値が高く、ハイレベルなこれらの研究成果を大切にし、さらなる高みに押し上 げるべく、サポートしていきたいと存じます。一方で、必ずしも優位性が十分とは言えない成果に留まっているところも見受けられます。研究力の強化、産学官連携の推進、社会連携の強化拡張を目途に、強みと言える領域 をさらに強くするとともに、大学全体の研究力の底上げに注力し、信州大学ブランドを確固たるものにしていきたいと念じています。
機構長 向 智里