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吉沢 隆浩 助教が日本実験動物学会奨励賞を受賞しました
2023年05月30日 [受賞]
信州大学基盤研究支援センター動物実験支援部門の吉沢 隆浩 助教が、日本実験動物学会奨励賞を受賞し、第70回日本実験動物学会総会(2023年5月24日(水)~26日(金); つくば国際会議場)で授賞式と受賞講演が行なわれました。本賞は、実験動物科学に関し特に優れた業績をあげた40歳以下で会員歴3年以上の正会員に授与されるもので、今年の受賞者は吉沢助教1名でした。
受賞の対象となった研究は「筋拘縮型エーラスダンロス症候群の疾患モデル動物の開発と解析」です。筋拘縮型エーラス・ダンロス症候群(mcEDS)は、本学医学部から報告された新規疾患で、病態メカニズムの解明や治療法の開発が望まれています。稀少疾病の疾患モデル動物を専門とする吉沢助教は、mcEDSの疾患モデル動物を作出すべく、原因遺伝子であるChst14を欠損したマウス(Chst14 KO)を用いた研究を行なってきました。Chst14 KOは研究開始当初は胎生致死で、患者の症状と類似したモデルを確立するのが困難でしたが、発生期の解析や出生率の改善に取組み、成獣を用いた解析を可能としました。現在、そのマウスを用いて、mcEDSの症状と類似の表現型を示すモデルマウスを開発し、病態メカニズムの解明と治療実験を進めているところです。また、吉沢助教は日本実験動物学会の評議員や編集委員および信州実験動物研究会の会長として、実験動物科学領域への貢献に努めています。今回は、これらの幅広い業績が評価されるとともに、今後のさらなる発展と貢献を期待されての受賞となりました。