2025年12月3日〜5日にパシフィコ横浜で開催された第48回日本分子生物学会において、ライフイノベーション部門新藤隆行教授の指導する総合医理工学研究科博士課程1年(循環病態学教室)の林真倫那さんが、MBSJ Poster Award 2025 (ポスター賞) を受賞しました。受賞対象となった研究課題は、「マウス2細胞期胚における改良エレクトロポレーション法による胚ゲノム編集技術の確立と高効率化の実証」です。
CRISPR/Casシステムを用いた胚ゲノム編集は、これまで主に受精卵を対象として行われており、他の初期胚ステージにおける検証例は限定的でした。一方、近年、2細胞期胚が高いゲノム編集能を有する可能性が示唆されつつあります。本研究では、エレクトロポレーション(EP)法を用いた2細胞期胚ゲノム編集技術の確立と編集能の体系的な検証を行い、EP処理に伴う卵割球の融合という課題を回避する改良型EP法を新たに開発しました。さらに、本手法を用いた2細胞期胚でのゲノム編集効率が、受精卵と比較して同等あるいはそれ以上であることを明らかにしました。
本研究は、2細胞期胚におけるゲノム編集能を体系的かつ網羅的に評価した初の報告であり、本手法が遺伝子改変マウス作製における新たな基盤技術として有用であることを示す重要な成果です。
今後は、受精卵ゲノム編集との連動を図り、受精卵から2細胞期胚にわたる連続的な胚ゲノム編集法を確立することで、遺伝子改変マウス作製の新規基盤技術を構築し、医学研究のさらなる発展に貢献していく予定です。


信州大学医学部循環病態学教室/バイオメディカル研究所:http://www7a.biglobe.ne.jp/~shindo/