国際交流・留学
2023年 秋・ドイツ「ドレスデンで過ごした3か月」(基礎研究)
氏名:山田 萌子
派遣先:ドイツ ドレスデン工科大学
期間:2023年9月~11月
留学先大学について:
ドレスデン工科大学はドイツのザクセン州の州都であるドレスデンに位置する総合大学です。私が通った医学部キャンパスには、研究施設や診療科ごとに独立している病院など様々な施設が整備されています。また、世界各国からの留学生が英語を共通言語としてコミュニケーションを取っていました。
学習面について:
Vascular Endothelium and Microcirculation(血管内皮と微小循環)教室に受け入れていただきました。私は妊娠糖尿病と内皮機能障害の研究に携わりました。臍帯を用いて内皮細胞を抽出する事を手始めに、様々な条件下で培養しながらデータを取得し結果を解析するところまで一通りの実験を自分でやる機会を得て、とても勉強になりました。
また、代謝性疾患領域のトランスキャンパスイベントにも参加し、ヨーロッパ各国の医学生や大学院生など多くの方の発表を聞き、研究領域に関する知見を深めることが出来ました。
生活について:
医学部キャンパスの近くにある寮で暮らしていました。そこでは、医学部の大学院生や病院で働く方などが暮らしていました。水回りが共同だったため、キッチンで料理しているときに会話がうまれ、仲良くなることが出来ました。ドレスデンは治安もよく、トラムを使って15分程度で街の中心部にも出ることができ、とても暮らしやすかったです。
留学で得たこと:
留学で得たことは多岐にわたります。まず、基礎研究に従事したことで研究の面白さや奥深さを知ることが出来ました。また、海外での生活を通じて、様々なトラブルに対応する力が身に付いたと思います。様々な不測の事態が生じましたが、経験を積み重ねる事で困難に対する心構えを学べました。加えて、ラボメイトや出会った友達との交流を通じて、日本との文化や慣習の違いに気づき、自分の常識は当たり前ではないことを痛感しました。さらに、多くの方に様々な側面で優しく助けてもらいました。その様な経験を重ねる事で、私自身もより広い心で相手への思いやりを欠かさずに意識して過ごすようになりました。
後輩へのアドバイス、奨学金システムへ一言:
異国での生活や英語力への不安から留学に行くことを躊躇してしまう方も少なくないと思います。しかし、私は思い切って一歩踏み出すことで今まで想像もしなかったような事を経験することが出来ました。もちろん、大変な思いもあるかと思いますが、それ以上に「行ってよかった」と思う出会いがあると思います。
最後になりましたが、松医会海外留学奨学金の支援下でこのような貴重な経験をさせたいただき感謝申し上げます。また、田中教授をはじめ、この留学でお世話になったすべての方々に深く御礼申し上げます。