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マキナリー 浩子 先生(株式会社エー・トゥー・ゼット 代表取締役社長)の講義が行われました

マキナリー 浩子 先生(株式会社エー・トゥー・ゼット 代表取締役社長)の講義が行われました

2019. 10.23

  • 経営者と企業
 2019年10月23日、2019年度「経営者と企業」第2回の講義として、株式会社エー・トゥー・ゼット 代表取締役社長 マキナリー 浩子氏から「外から日本を見て、新しい価値を生み出していこう ~世界が君を待っている~」と題して講義が行われました。

 マキナリー氏は、学習塾からスタートして1988年に英会話学校AtoZをスタートし、1991年に株式会社エー・トゥー・ゼットを設立して現在に至ります。同社は、語学学校のほかに、県内の教育機関に外国人講師を派遣するALT事業、法人向けグローバル研修事業、外国人・グローバル人材紹介派遣事業を展開しています。「外国語を通じて世界の平和と繁栄に貢献する真のグローバル人材の育成」することを使命として掲げ、現在では従業員数131人(内、外国人80名)にまで成長しました。
こうした事業を展開する目的の一つとして、次のように説明されました。幼少時はゲーム感覚で英語を楽しく学ぶことができるが、中高生になると苦手で嫌いになる人がほとんどになるのは残念で、こうした外国語教育を変えていきたい。「知識」ではなく、「使う」ということにフォーカスを当てていく必要がある。「英語をこわがらずに使って」もらえるような教育環境を提供したいという思いを語られました。
そして、同社の使命に掲げている「真のグローバル人」とは、国際的な問題の解決や新しいイノベーションを多様性のあるチームの中で貢献でき楽しむことができる人材だとして、自分が「グローバル人」になった姿を自由に思い描き、イメージしてくれることを望まれました。

 次に、研修で訪れたメキシコを取り上げ、政治・経済、教育、メキシコ社会、街の様子など多方面から日本との違いを御紹介いただきました。犯罪が多く、治安が悪いなど課題が多いメキシコだが、女性の政治的・経済的エンパワメントは日本より推進しているという現状、ジェンダーギャップ50位(日本は110位で男女平等が進んでいない)、幸福度が高い(世界価値観調査8位、日本は30位)など、具体的に挙げられました。いろいろなところを巡り、メキシコの矛盾を感じたことで見えてきた現状として、「抱える問題は多いが日本人とは持っている価値観が違う。楽しく生きるという価値観の中で、自分の幸福の尺度を持って生きているから幸福度が高い」との見解を述べられました。
 そして、自身がメキシコへ行って学び、感じたこととして、「日本の幸福度が低いのは、他との比較で価値を図っていること」「みんなと違うこと、小さな違いを比べて気にしすぎている」との私感を述べ、ひとりひとりが新しい価値観を持つことや個人の意識改革の必要性を説かれ、「すでに決められた概念に縛られている価値観を自分で意識してかえていく。否定ではなく、意識を向けて殻を破ってほしい。そこから新しい価値観がうまれてくるはず」と日本人の価値観と幸福感についてお話しいただきました。

 マキナリー氏が講義を聴講する学生に対して留学意向の有無を質問したところ、「考えたことがない」「英語が話せないから無理」と答えた学生が多かったため、非常に驚かれ落胆されました。そして「海外へ行くことは日本を客観的に見ることができる。新しい価値の発見は自身の成長にもつながるので、ぜひ海外へ行ってほしい」とお話しされ、最近はフィリピンやシンガポールなどのアジア圏内への短期留学やホームスティが増えており、留学経験が就職活動に良い影響を与えるとのデータも御紹介いただきました。

 最後に、「世界に出て、さまざまな違いを見ること、異文化の中に身を置くことはとても大切である。新しい価値観を見つけて自分自身の成長につなげてほしい。世界が君を待っている」と熱いメッセージを学生におくられました。
  • (株)エー・トゥー・ゼット 代表取締役社長 マキナリー浩子氏
  • 講義風景

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