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市川 公一 先生(長野信用金庫 理事長) の講義が行われました

市川 公一 先生(長野信用金庫 理事長) の講義が行われました

2022. 11.02

  • 経営者と企業

 2022年11月2日、2022年度「経営者と企業」第3回の講義として、長野信用金庫 理事長 市川 公一氏から「信用金庫の理念と実践 One for all , all for one.」と題して講義が行われました。

 1923年に有限責任長野市庶民信用組合として開業した長野信用金庫は、長野県の北信地区を中心に38本支店を展開。「健全経営に徹し、豊かな地域社会づくりに貢献する」ことを経営理念に掲げ、2023年9月には創立100周年を迎えます。
 多くの金融機関があるなかで、銀行や信用組合との違い、信用金庫の成り立ちや3つの特性(協同組織性・専門性・地域性)について解説いただきました。
 景気の先行きが見通し難い状況下にあり、金融機関を取り巻く環境が大きく変化するなか、当金庫は地元を基盤として地域の人々や事業を支え、住民生活の発展に貢献されており、お客さまへの支援を通じて地域の活性化につながる新しい事業に尽力されています。
 お客様との信頼関係に基づき、長期間の安定的な取引を継続し、地域経済を盛り上げることを目標とした「リレーションシップバンキング」についてご説明され、当金庫が取り組む本業支援策を具体的にご紹介いただきました。
 なかでも、後継者不足による事業承継問題は、日本経済にとって喫緊の最重要課題だと述べ、さまざまな専門家と連携し、お客様のニーズにあったプランを提案・サポートしています。

 さらに「金融リテラシー講座」にも力を入れており、近隣の高校などへ出向き金融商品の取引やクレジットカードの契約など、貯蓄をする際の基本的な考え方やお金を増やすための心構えなどについて講座を開いています。市川氏は、本日の講義で最も重要なポイントとして「安全で収益の高い金融商品は絶対ない。これから社会へ出ても、うまい話に乗ってはいけない。今までいろいろな投資をしてきたが「リスクとリターンはトレードオフである」と学んだ。「長期」「積立」「分散」をよく考えて投資することが堅実な方法」として、御自身の経験に基づいた見解を述べられました。

 最後に「世間では人材流動が叫ばれているが、簡単に諦めることなく、ひとつの仕事を続けてほしい。働く意味が理解できるまでには何年もかかるだろうが、苦しいことや辛いことを乗り越えた先に、新たなステージが見えてくる。時代の風潮に流されないでください」と学生に向けて語り、講義を締めくくられました。

  • 長野信用金庫 理事長 市川公一氏
  • 講義風景

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