吉野 恭司 先生(株式会社日本政策金融公庫 代表取締役専務取締役) の講義が行われました
2022. 05.18
- 現代産業論
2022年5月18日、2022年度「現代産業論」第3回の講義として、株式会社日本政策金融公庫 代表取締役専務取締役 吉野 恭司氏から「ポストコロナに向けての日本政策金融公庫の取組みについて」と題して講義が行われました。
日本の企業は、いずれの業種においても中小企業がほとんどであり、我が国の経済の基盤となっています。日本公庫は、その中小企業の成長・発展を支援するため、民間金融機関の補完を旨として、法律や予算で決められた範囲で金融機能を発揮している政府系金融機関です。民間や自治体、各関係機関と連携し、さまざまな支援施策で資金需要に対応しています。
長期化する新型コロナウィルス感染症の影響により、多くの中小企業が厳しい事業環境に置かれるなか、通常時と比べると異次元の支援体制で各企業の支援に注力しており、具体的にコロナ資本制ローンの取組み実績や融資事例を御紹介いただきました。
さらに、事業承継や海外展開、再生支援などに加えて、成長戦略分野等への支援も重視し、今後は軸足を置き力を発揮していく分野であるとの見解を述べられました。特に、大企業・中小企業・下請け企業の関係性の変化により、サプライチェーンの強靭化を意識した経営支援・事業承継支援を課題のひとつに掲げ、政策金融機関の強みを生かした円滑な取組みが必要だと述べ、講義を締めくくられました。
長引くコロナ禍による環境変化に加え、ロシアによるウクライナ侵攻の影響についても言及されました。今後、地域活性化に貢献するための新たな取組みや連携が一層、期待されます。