2022年6月1日、2022年度「現代産業論」第5回の講義として、東邦ガス株式会社 代表取締役副社長執行役員　紀村 英俊氏から「東邦ガスグループの経営戦略」と題して講義が行われました。

　日本が2050年カーボンニュートラル、2030年度温室効果ガス排出量を2013年度対比46％削減という目標の実現を目指す中、現下の国際情勢を踏まえた対応は不可欠です。
　東邦ガス株式会社は、東邦ガスグループとして100年の事業運営で培った強みを活かし、2030年、2050年の社会において、グループが持続可能な社会を牽引、さらに貢献していくことを目指しています。

　はじめに、国内におけるエネルギーの安定供給確保の実現と、脱炭素を見据えた経済・社会、産業構造の変革を目指す「クリーンエネルギー戦略」を「大いなる変革ドライバー」であるとして、クリーンエネルギー戦略（中間整理）について、各省や団体が発表した資料をもとに要点を押さえて御説明いただきました。　

　次に、現在まで産業政策全般に幅広く携わられてきた御経験を基に、エネルギーミックスと環境との関わり、電力・ガスの原燃料を取り巻く動向及び直近の卸電力市場の動向、ガス事業政策等についても御紹介いただきました。
　さらに、東邦ガスグループの2050年のカーボンニュートラル実現への挑戦として、具体的な取組みを事例として多数挙げられた他、同グループのビジョンである、「未来を、一緒に、ずっと豊かに。」に触れ、物理的な豊かさだけでなく、心の豊かさを大切に、ステークホルダーと共に未来を創っていくことを述べられました。

　講演終了後の質疑応答の際には、学生から多数の質問が寄せられ、紀村氏からはいずれも丁寧に回答いただき、学生にとって大変貴重な時間となりました