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研究

新刊『昭和一〇年代の文学場を考える』

『昭和一〇年代の文学場を考える』

シックなカバーに仕上げて頂きました

この度、立教大学出版会の2014年度出版助成に採択となった拙著『昭和一〇年代の文学場を考える 新人・太宰治・戦争文学』を刊行いたしました。 書き下ろしを含みつつも、基本的にはタイトル通り昭和10年代の文学場について考えてきたことごとの論文集となっています。 まだまだ、わからないこと、考えたいことは尽きませんが、一先ずの中間報告として、勤務先で頂いたサバティカルを機に、原稿用紙1000枚超の原稿をまとめました。 帯コピー: 「新しい方法論が照らす歴史の力学/アジア・太平洋戦争期と重なる昭和10年代の文学は、本当に不毛だったのか? 特定の作家・作品・トピックにとどまらず、それらを取り囲む諸条件ごと同時代の視座から練りあげた問題構成に、メディア調査、言説分析、テクスト読解をクロスさせて論じる。」

目次

序──昭和一〇年代の文学場を考えるために 〈第Ⅰ部〉 第1章 昭和一〇年代における題材と芥川賞──石川達三「蒼氓」 第2章 文学青年から芥川賞作家へ──小田嶽夫「城外」と支那 第3章 不思議な暗合──〝Sidotti物語〟と太宰治「地球図」 第4章 昭和一〇年前後の新人(言説)──雑誌『作品』と石川淳 第5章 「高見順の時代」」──「故旧忘れ得べき」と短編群 第6章 昭和一〇年前後の私小説言説──文学(者)の社会性 第7章 “リアリズム”のゆくえ──饒舌体・行動主義・報告文学 〈第Ⅱ部〉 第8章 〈現役作家=太宰治〉へのまなざし 第9章 女流作家の隆盛/“喪の仕事”──「女生徒」 第10章 ドイツ文化との共振/“権力強化の物語”──「走れメロス」 第11章 新体制(言説)の中で菊を“作ること/売ること”──「清貧譚」 第12章 戦時下の青年/言葉の分裂──『新ハムレツト』 第13章 “一二月八日”をいかに書くか──「十二月八日」 〈第Ⅲ部〉 第14章 昭和一〇年代における〈森鷗外〉──太宰治「女の決闘」から/へ 第15章 日中戦争開戦直後・文学(者)の課題──小田嶽夫「泥河」・「さすらひ」 第16章 昭和一二年の報告文学言説──尾崎士郎『悲風千里』を視座として 第17章 “戦場にいる文学者”からのメッセージ──火野葦平「麦と兵隊」 第18章 富澤有為男『東洋』の場所──素材派・芸術派論争をめぐって 第19章 戦場を迂回するということ─田中英光「鍋鶴」と太宰治「鴎」 第20章 昭和一〇年代後半の歴史小説/私小説をめぐる言説 第21章 坂口安吾「真珠」同時代受容の再点検

購入について

ネット等での販売が遅れているようですので、お急ぎの方は、下記宛てにお願い致します。 <注文先> 有斐閣 TEL:03-3265-6811 FAX:03-3262-8035 〒101-0051 東京都千代田区神田神保町2-17

special thanks!

今回から、卒業生に描いてもらったイラストを使わせて頂くことにしました。どうもありがとう!

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