北村 明子

コロナ禍で舞台事業の中止や延期が相次ぐ中、国内外、映像配信による舞台作品上映がさまざまな思考を重ねて行われるようになってきました。2021年前期は、なかなかライブの舞台を見に行くことができない状況の中、今年の芸術コミュニケーション分野北村ゼミでは、オンラインの舞台鑑賞を体験しました。参加学生は14名、教員１名。国内外のいくつかの舞台作品配信の中から、イメージや解説を元に鑑賞者となる学生らが選択しました。劇場という時空間の中で体験する生の舞台の鑑賞と映像作品としての舞台鑑賞は全く異なる体験です。カメラワークにより、鑑賞者の視点に制限を与えることにもなる映像体験は、ライブ体験とは違う集中力が発生したり、必要だったりし、鑑賞レポートもそれぞれの感覚の差異を強く感じ取ることができる内容でした。身体表現の可能性やライブの重要性を改めて考える貴重な機会となりました。なお、この新たな鑑賞体験を行うことができたのも、後援会の援助をいただいたおかげです。心よりお礼を申し上げます。