この夏、現地調査に赴いた。順不同ながら、その成果の一部を紹介していく。
まずは、「お墓参りシリーズ」(?)第2弾「黄宗羲の墓」である。寧波市に属する余姚市(ややこしいことに、中国では市の中に市があることが多い)の化安山の麓にある。
これが、今回撮影した写真である。実は、この写真を撮影するまでに、一騒動あった。
私は、4年前にこの地を訪れている。しかも今回は、中国の研究者のSさんも同行してくれているし、車も貸し切りだ。だから、少し気がゆるんでいたか も知れない。Sさんが道を間違えたと言って車を旋回させようとした時、「いや、もうちょっと先だったんじゃないですかね」と言ってしまったのだ。(この発 言にはそれなりの根拠があるのだが、そのことはパート2に書くことにする)
すぐに過ちに気づいた。どんどん山奥に入って行ってしまったからだ。しかし、時すでに遅し。離合も切り返しもできないような細い山道を延々と行くは めになってしまった。「このまま福建省まで行ったら、どうしよう」と泣きたくなった時、やっと切り返しできるスペースを見つけた。
だが、天国(たぶん地獄にはいないと思う)の黄宗羲は、もう一つ試練を我々にお与えになった。やっと切り返して戻る途中、車が突然エンストして動かなくなったのだ。