はやさか としひろ
早坂 俊廣
哲学・芸術論 教授
教員 BLOG
一覧を見る翻訳語成立事情
今年度後期の「基礎人間学特殊講義」では、柳父章著『翻訳語成立事情』(岩波新書)を教科書として使用している。単に、翻訳語がどのように成立したかとい う問題にとどまらない、「世界の中心」が伝統中国から近代西洋へとシフトしていく時期における<知のきしみ>のようなものを伝えてくれる名著だと思う。セ メスター開始後、テーマの上で重なり合う、斎藤毅著『明治のことばー文明開化と日本語ー』が、講談社学術文庫の一冊として復活した。こちらはまだ通読して いないのだが、非常にタイミングのよい刊行に、やはりこのテーマを今学期の授業でとりあげたのは「天命」だったのだと考えたくなった。