同窓会からのお知らせ
「郷土作家が書く松本~松本高等学校を中心に~」で記念講演
1日(土)の同窓会総会に併せて記念講演が開かれました。
演題は「郷土作家が書く松本~松本高等学校を中心に~」で講師は2015年日本文学卒業の本間花梨さんです。 本間さんは大学を卒業後、松本市役所に勤務。 旧制高等学校記念館に学芸員として勤めた後、現在は松本市立博物館に在籍し、様々な企画展などを担当しています。
本間花梨さん(2015年:日本文学卒業)
講演でははじめに郷土作家の土台となった旧制松本高校について話をしました。 その歴史から、「人生とは何か?」「松高に入った意義は何か?」など寝ている学生をたたき起こし、布団で簀巻きにして問いただす「ストーム」や松高生がよく通った甘味喫茶「塩川」など、バンカラを特徴とする当時の松高生の日常生活を紹介しました。
その上で、そこから生まれた北沢喜代治の「夢三代」、北杜夫の「どくとるマンボウ青春記」、辻邦生の「私の中の北杜夫」、中島健蔵の「生き残っている松本の印象」などそれぞれの書物に著わされた「郷土松本」を紹介しました。
松高の名物教師だった蛭川幸茂を題材にした北沢喜代治の「夢三代」では、主人公・鰐川長太郎が「教室の授業よりも運動場にいる方が好きだ」と破天荒な生き方で松高生と関わっていく人生がリアルに描かれています。
参加者からは「映画の熊井啓や漫画のOrangeなどこれからも広い分野で松本をテーマにした作品を発掘していってほしい」などといった感想がだされていました。
また、出席した現役の学部生からは「私も将来学芸員や司書になりたい。どのような勉強をすれば良いですか?」といった身につまされるような質問も出されていました。
本間さん、有意義な講演ありがとうございました。 私ももう一度「どくとるマンボウ青春記」を読んでみたくなりました。
【事務局:ふ】