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大学院総合理工学研究科 農学専攻の野村奈津実さんが「American Thoracic Society 2023・ATS Abstract Scholarship Award」を受賞

研究

 令和5年5月22日、Walter E. Washington Convention Center(Washington DC, USA)で開催された「ATS2023 International Conference」において、大学院総合理工学研究科 農学専攻の野村奈津実さん(修士課程2年)がATS Abstract Scholarship Awardを受賞しました。

 乳酸菌は、ヒトをはじめとした様々な動物種の口腔、消化管など粘膜に存在し、古くからチーズやヨーグルトといった乳製品や発酵食品に利用されてきました。これまで乳酸菌はおもに発酵乳の製造と健康効果を担うものとして利用されてきましたが、今後は有用物質の生産体や運搬体としての役割も期待されています。

 本研究では、がん治療における重要な標的として注目されているPD-L1を認識する低分子抗体を産生する遺伝子組換え乳酸菌を構築しました。さらに、作成した乳酸菌を経鼻ルートから肺局所的に投与することにより、肺ガンモデルマウスにおける生存率を改善することを実験的に明らかにしました。今後、乳酸菌を利用した治療薬の開発など、次世代プロバイオティクスとしてのさらなる利用拡大に向けて期待される成果です。

受賞演題は以下の通りです。
「Intranasal Administration of Genetically Modified Lactococcus lactis Producing PD-L1scFv Improves Survival in Lung Cancer Model Mice」
Natsumi Nomura, Fu Namai, Takashi Sato, Takeshi Shimosato
(Institute for Biomedical Sciences, Shinshu University)

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